
電気とガスの復旧のスピードの違いは?
災害時のライフライン復旧は、一般的に電気の方がガスより早く進みます。電気は広域的に設備を復旧できる一方、ガスは漏洩や爆発防止のため各家庭ごとの安全確認が必要なため時間がかかります。被害を最小限に抑えるには事前対策が重要で、特に電気では地震時に自動で通電を遮断する感震ブレーカーの設置が有効です。感震ブレーカーは通電火災などの二次災害防止に役立ち、多くの自治体で補助金制度も用意されています。ガスについても元栓管理や機器点検を徹底し、日頃から防災意識を高めることが大切です。
電気とガスの復旧のスピードの違いは?対策は?疑問に答えて行きます。
電気とガスの復旧のスピードの違いは?
~災害時に知っておきたい基礎知識と対策~
災害が発生した際、まず不安になるのがライフラインの停止です。特に電気とガスは日常生活に直結するインフラであり、その復旧のスピードや順序について知っておくことは、被災後の行動や備えの質を大きく左右します。本コラムでは、電気とガスの復旧のスピードの違いとその背景、具体的な対策についてわかりやすく解説します。
■電気とガスの復旧スピードの違い
災害後のライフラインの復旧は、「早く回復する順番」があります。一般的には 電気の方がガスよりも早く復旧するケースが多い と言われています。
●電気の復旧が比較的早い理由
電気は送電線や変電所、配電設備などを通じて供給されますが、次の理由から優先的に復旧が進みやすいのが特徴です。
復旧作業が比較的アクセスしやすい
電柱や地中線の点検・修理は機材を用いて比較的広い範囲から進められるため、被害箇所を特定しやすく、復旧行程が計画的に進めやすいという面があります。広域的な優先順位が明確
大規模な変電所→中小規模の配電網→各家庭という順で段階的に進むため、大勢に影響するラインを先に復旧しやすい構造です。電力会社の災害対策訓練が進展
大規模災害を教訓として、主要な送電・配電設備の応急復旧システムや訓練体制が充実しています。
●ガスの復旧が電気より時間がかかる理由
一方でガス(都市ガス・LPガス)の復旧は電気よりも時間がかかる傾向があります。
安全確認に時間を要する
ガスは漏洩・爆発の危険性があるため、すべての配管・バルブについて安全性の確認・検査を丁寧に行う必要があるためです。個別検査の必要性
供給元だけでなく、各家庭や建物ごとの配管や接続機器の点検を行い、自治体やガス会社の立ち合いでガス漏れ検査をする必要がある場合があります。復旧手順の違い
電気は系統全体の復旧で大きなエリアを一度に進められますが、ガスは安全性確保のため一軒一軒の確認が基本となるため、時間がかかります。
■実際の復旧の進め方(実務の視点)
災害発生時、電力会社やガス会社はそれぞれのインフラ点検・復旧計画に基づいて作業を進めますが、復旧の進め方が異なる点を整理すると次の通りです。
項目 | 電気 | ガス |
初動点検 | 広域で迅速 | 条件を確認しながら |
重点作業 | 大規模設備から | 個別安全確認中心 |
人員投入 | 大人数・重機活用 | 安全点検要員中心 |
復旧速度 | 比較的早い | 多くの場合遅れる |
電気は「系統全体を捉えた回復」、ガスは「個別安全の確保」という性質上、どうしてもこの違いが発生します。
■電気・ガスそれぞれの“事前対策”
災害時の被害を最小限に抑えるためには、日頃からの備えが非常に重要です。ここでは電気とガスの具体的な対策を紹介します。
◎【電気の対策】停電被害の軽減と安全確保
停電自体は避けられない場合もありますが、復旧時の安全と二次被害を防ぐことが可能です。
◆感震ブレーカーの設置
地震発生時、強い揺れを感知して**自動的に電気を遮断する「感震ブレーカー」**の設置は、火災や漏電事故など二次災害を防ぐ大きな役割を果たします。
ポイント
大きな揺れを検知し、自動でブレーカーを落とす
帰宅時に電気が復旧した際の通電火災を予防
家屋内配線の故障・ショートによる二次災害を防ぐ
特に都市部や住宅密集地では、地震後に感震ブレーカーが働くことで消火活動や避難行動への影響を最小限にできます。
自治体によってはこの感震ブレーカー設置に対する補助金や支援制度を用意している場合があります。市町村の防災担当部署や地域の電力会社窓口で確認し、積極的に補助制度を活用して設置を進めることを強くおすすめします。
◎【ガスの対策】安全第一の備え
ガスは漏洩時の危険性が高く、次のような対策が重要です。
◆ガス機器のチェック
ガス管・配管の劣化・腐食がないか定期的点検
地震感知によるガス遮断装置の導入(マイコンメーター等)
ガス栓まわりに可燃物を置かない
◆災害時の行動ルールの確認
地震後はまずガスの元栓を閉める
匂いや異常があればすぐにガス会社に連絡
復旧時は必ず専門技術者の検査立ち合い
■自治体補助金・支援制度の活用術
感震ブレーカーをはじめ、防災機器・設備には自治体独自の補助制度が設けられていることがあります。
✔ 補助金活用のメリット
本体費用の一部を公的に支援
設置の手続きが簡素化されることがある
防災意識の啓発につながる
例:補助対象
感震ブレーカー本体および設置工事
ガス漏れ検知器
自治体指定の防災用品
※制度内容は自治体ごとに異なるため、住んでいる市区町村のホームページや防災担当窓口で最新情報を確認してください。
■まとめ:復旧の違いを知り、備えを強化する
電気とガスはどちらも日常生活に欠かせないライフラインですが、復旧のスピードや復旧方法には違いがあることを理解しておくことが大切です。災害後の混乱を避けるためには、事前の対策と準備が最大のポイントになります。
特に電気側では 感震ブレーカーの設置が極めて効果的です。是非とも自治体の補助金制度を活用して、早めの対策を進めてください。
防災・ライフライン対策に関するより詳しい情報や導入事例については、こちらのサイトも参考にしてください:

前田 恭宏
前田です
