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地震火災を止める最後の砦「感震ブレーカー」

地震火災を止める最後の砦「感震ブレーカー」

26/01/13 13:11

感震ブレーカーは、地震の揺れを感知して自動的に電気を遮断し、転倒した電気器具や通電火災などによる地震後火災を防ぐ有効な防災設備である。近年の地震多発や電気依存度の高い生活環境により、その重要性はますます高まっている。不在時や高齢者世帯でも人の判断を必要とせず作動する点が大きな特長だ。分電盤設置型や簡易型など住環境に応じた種類があり、多くの自治体では設置費用への補助金制度も用意されている。地震対策は揺れへの備えだけでなく、火災防止まで含めて考えることが、命と住まいを守る鍵となる。

揺れのあとに来る“本当の恐怖”――地震火災を止める最後の砦「感震ブレーカー」

はじめに:大地震の真の脅威は「その後」にある

日本列島は常に巨大地震のリスクと隣り合わせです。近年も各地で地震が頻発し、私たちの防災意識は確実に高まりつつあります。しかし、地震対策というと「耐震」「家具固定」「非常食」に意識が集中しがちで、地震後に発生する火災への対策は、まだ十分に浸透しているとは言えません。

過去の大震災を振り返ると、被害を拡大させた最大の要因の一つが「地震火災」です。阪神・淡路大震災、関東大震災などでは、揺れそのものよりも、火災によって街が焼失し、多くの命が奪われました。この教訓から生まれ、今あらためて注目されているのが「感震ブレーカー」です。

地震火災はなぜ起こるのか

地震による火災の多くは、以下のような電気が原因で発生します。

  • 転倒した電気ストーブやヒーターへの可燃物接触

  • 家具の下敷きになった配線の損傷・ショート

  • 水漏れによる漏電

  • 停電後、復旧時に一斉に電気が流れる「通電火災」

特に通電火災は、避難後や夜間など、誰もいない時間帯に発生しやすいため、発見が遅れ、大規模火災につながりやすいという特徴があります。都市部や木造住宅密集地では、1軒の出火が周囲を巻き込み、甚大な被害へと発展する危険性をはらんでいます。

感震ブレーカーとは何か

感震ブレーカーとは、一定以上の地震の揺れ(震度5強程度が一般的)を感知すると、自動的に電気の供給を遮断する装置です。
人がブレーカーを落とす判断をする前に、機械が即座に反応し、電気火災の芽を摘み取ります。

その役割は極めて明確です。
「地震=自動で電気を止める」
この単純な仕組みが、命と財産を守る大きな力になります。

なぜ今、感震ブレーカーが重要視されているのか

現代の暮らしは、かつてないほど電気に依存しています。オール電化住宅、IH調理器、エアコン、蓄電池、EV充電設備など、便利さと引き換えに、地震時の電気リスクは確実に増大しています。

さらに、高齢者世帯や単身世帯の増加により、

  • とっさの判断が難しい

  • ブレーカーまで移動できない

  • 外出・不在が多い
    といった状況も増えています。

感震ブレーカーは、こうした社会構造の変化に対応した、人に頼らない防災設備として非常に有効です。

感震ブレーカーの主な種類

感震ブレーカーには、住環境に応じて選べる複数のタイプがあります。

① 分電盤設置型
住宅全体の電気を一括遮断する方式で、最も信頼性が高いタイプです。新築住宅や持ち家に多く採用されています。

② 簡易設置型(ブレーカー落下式など)
既存の分電盤に後付けでき、比較的低コストで導入可能。初期対策として選ばれやすいタイプです。

③ コンセント・プラグ型
特定の家電のみを対象とする方式で、賃貸住宅や部分的な対策に向いています。

住宅の構造、家族構成、予算に応じて、無理なく導入できる点も感震ブレーカーの魅力です。

各自治体で進む補助金制度の活用

感震ブレーカーの重要性が認識されるにつれ、全国の自治体で設置支援制度が広がっています
補助内容は地域ごとに異なりますが、以下のような支援が一般的です。

  • 機器購入費の一部補助

  • 設置工事費の補助

  • 高齢者・障がい者世帯への重点支援

  • 木造住宅密集地域での優遇制度

中には、自己負担がほとんど発生しないケースもあります。制度は年度ごとに変更されるため、自治体の防災課や公式サイトでの確認が重要です。

費用以上の価値がある「命を守る投資」

感震ブレーカーは、普段その存在を意識することはほとんどありません。しかし、一度作動するだけで、取り返しのつかない被害を防ぐ可能性を持っています。

火災による被害は、建物だけでなく、思い出や地域のつながりまで失わせます。数万円の設備投資が、人生そのものを守る結果につながると考えれば、その価値は計り知れません。

おわりに:地震対策は「火災対策」までがセット

地震への備えは、揺れに耐えるだけでは不十分です。揺れのあとに何が起きるかまで考えてこそ、本当の防災と言えます。

感震ブレーカーは、誰にでも導入でき、自治体の補助金も活用できる、現実的で効果の高い対策です。
地震が多発する今だからこそ、家庭・地域単位で感震ブレーカーの導入を考えることが、未来の被害を確実に減らします。

「その時」に後悔しないために。
地震から火災を生まない社会を実現するために。
今、感震ブレーカーという備えを、生活の一部として取り入れてみてはいかがでしょうか。

Admin
前田 恭宏
前田です

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