
【プロが解説】電気工事で使われるビス(ネジ)の種類・選び方完全ガイド
電気工事で使われるビス(ネジ)は、施工対象や環境に合わせて正しく選ぶことが不可欠です。 • 主な種類: 薄鋼板用の「タッピング」、面を平らにする「皿ビス」、下地を痛めず直接留める「コンビス」、木材用の「木ビス」など。 • 形状・先端: なべ頭・皿頭・トラス・ラッパなど用途別に存在。先端もドリル刃付き(テクスビス)やカット入りで施工効率が変わります。 • 材質: 屋内用には安価で高強度の「鉄(めっき)」、屋外や水回りには耐食性の高い「ステンレス」を選択します。 電気資材の調達は ゼウス(https://denzai-zeus.com/) におまかせください。
【プロが解説】電気工事で使われるビス(ネジ)の種類・選び方完全ガイド
電気工事の現場において、配管の固定や器具の取り付け、盤の組み立てなどに欠かせない「ビス(ネジ)」。一見すると小さな部品ですが、取り付ける対象物(木材・鉄板・コンクリート・石膏ボードなど)や設置環境に合わせて正しいビスを選ばないと、施工不良や落下の原因につながります。
この記事では、電気工事現場で頻繁に使用されるビスの種類から、頭部形状、先端部、ねじ山の特徴、素材の使い分けまでを詳しく解説します。

1. 電気工事で頻繁に使用されるビスの代表的な種類
電気工事では、固定する母材(下地)の材質に合わせて最適なビスを選択します。まずは主要な4つのビスカテゴリを押さえておきましょう。
タッピングビス(タッピングネジ)
下穴をあけた金属板(薄鋼板)などに、自らねじ山を切りながら締め込んでいくビスです。
特徴: ナットを使わずに薄鋼板同士や器具を強力に固定可能。
主な用途: 制御盤・分電盤内部の機器取り付け、プルボックスの固定、薄型サドル留めなど。
皿ビス(小ねじ・皿頭タイプ)
頭部が朝顔の花のようにテーパー(傾斜)がかかっており、締め切ると部材の面と頭部が平ら(フラット)になるビスです。
特徴: 頭部が出っ張らないため、上に別のパーツを被せたり接触を避けたい場所に最適。
主な用途: スイッチプレート・コンセントカバーのフレーム固定、配線ダクトの接合部、平らに仕上げたい枠組みなど。
コンビス(コンクリート用ビス)
プラグ(アンカー)を使わずに、コンクリートやブロック、レンガに直接締め込むことができる高低ねじ構造のビスです。
特徴: 下穴(ハンマードリル等で削孔)を開けた後、そのまま強力に固着する。
主な用途: 配管用サドル(サドルバンド)のコンクリート壁への固定、露出スイッチボックスの固定、配線用ラックの施工など。
木ビス(コーススレッド・木ネジ)
木材への締結に特化したビスです。ピッチ(ねじ山の幅)が広く、木材をしっかり抱き込みます。
特徴: 木割れを防ぎつつスピーディーに締め込める。
主な用途: 造作壁・野ぶち・下地木材への配線ボックス固定、ステップル代わりに使う固定具など。
2. ビスの「頭部(ヘッド)」形状と用途
ビスの頭部(ヘッド)の形は、締め付け後の外観や保持力に直結します。
頭部形状 | 特徴 | 電気工事での主な用途 |
|---|---|---|
丸頭(なべ頭 / ナベ) | 角が丸く鍋底のような形状。最もスタンダード。 | 一般器具の固定、ボックス内配線留め |
平タイプ(平頭 / トラス) | 丸頭より径が大きく背が低い。設置面を広範囲で押さえる。 | 穴径が大きい薄板サドルや配線ダクトの固定 |
皿タイプ(皿頭) | 部材に埋め込む形状。上面が完全なフラットになる。 | プレート取付金具、出っ張りを防ぎたい部分 |
ラッパ型(フレキ含む) | 首元から頭部にかけて傾斜がある。石膏ボードを沈める形状。 | 石膏ボード裏の下地材への直留め |
六角(ヘックス / フランジ付) | ボルトのようにスパナやソケットドライバーで回すタイプ。 | 高い締め付けトルクが必要な架台・ラック施工 |
3. ビスの「先端部(ポイント)」形状による違い
施工スピードや施工手順は、ビスの「先っぽ(先端形状)」によって大きく変わります。

尖っている(標準尖端)
一般的な木ビスやタッピングビスの形状です。木材や樹脂、極薄の鋼板に対して直接、または下穴を開けて使用します。尖っていない(先平・平先)
小ネジ(マシンネジ)や特定のアンカー固定用ビスに見られます。ナットや雌ねじが切られた穴(タップ穴)にねじ込むため、先端を削り落として打ち込みやすくしています。先端カット入り(先端刃付き・カットポイント)
尖った先端の一部がカット(切れ込み)されています。切削粉を逃がしながらねじ込むため、木材の割れ防止や薄鋼板への喰いつきを劇的に向上させます。セルフドリルタイプ(テクスビス・ドリルビス)
先端がドリル刃(刃先)になっています。「下穴あけ」「タッピング」「締結」の3工程を1アクションで完了できるため、C型鋼(軽量鉄骨)や厚みのある鉄板への施工で大活躍します。
4. ねじ山(胴部)と規格(ミリ・吋・スクリュー)
ビス胴部の「ねじ山」にも種類があり、ピッチや径の規格が異なります。
ミリねじ(M規格): M3・M4・M5 などミリメートル単位で管理される規格。配線器具や精密機器の固定、ボックスのネジ穴にはほぼこれが使われます。
吋(インチ)ねじ(W規格): 3/8(サンチ) や 1/4(イチヨン) などインチで表される規格。電線管の支持金具(吊りボルト類)や重設備系で使われます。
スクリュー・高低ねじ(ハイ&ロー): 高いねじ山と低いねじ山が交互に配置されたタイプ。コンクリートやALC、樹脂など崩れやすい素材に対して高い引き抜き強度を発揮します。
5. 材質と表面処理(鉄めっき vs ステンレス)
電気工事は屋内の乾燥した環境から、屋外・湿気の多い環境まで施工場所が多岐にわたるため、材質選びを誤るとサビや破断の原因になります。
【室内・乾燥した場所】 ──> 鉄(三価クロメート / ユニクロめっき)
【屋外・高湿度・水回り】 ──> ステンレス(SUS304 / SUS410)
鉄(各種めっき仕上げ)
メリット: 安価で強度(引っ張り・ねじり)が高い。インパクトドライバーで締め込んでも頭が飛びにくい。
デメリット: メッキが剥がれると湿気でサビが発生する。
用途: 屋内配線、盤内作業、天井裏下地施工。
ステンレス(SUS304・SUS410など)
メリット: 優れた耐食性(防錆性)。雨の当たる屋外や浴室周りでもサビにくい。
デメリット: 鉄に比べて粘りが強く、高トルクで締め込むと「ねじ切れ(頭飛び)」を起こしやすい。
用途: 屋外の露出配線管固定、防雨型コンセントの施工、外壁への器具固定。
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