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電気工事で使われるA材・B材・C材とは何か?

電気工事で使われるA材・B材・C材とは何か?

26/01/21 07:58

建設現場の電気工事では、資材をA材・B材・C材に分類する慣習があります。A材はキュービクルや受変電設備など建物の基幹となる高額な主要設備で、施主や元請が手配することが一般的です。B材は電線・電線管・ラック類など電気工事会社が主体的に手配・施工する標準資材です。C材はビスや結束バンド、テープ類などの消耗・補助資材を指します。この分類は法令ではなく商習慣ですが、見積や責任範囲を明確にし、現場トラブルを防ぐ重要な共通言語となっています。

建設現場の「共通言語」

電気工事で使われるA材・B材・C材とは何か?

はじめに

建設現場、特に電気工事の世界では、資材の話をする際に
「それはA材?B材?」
「これはC材だから別手配で」
といった会話が当たり前のように交わされます。

しかし、業界外の方や、入社して間もない技術者・事務担当者にとっては、このA材・B材・C材という分類は非常に分かりにくいものです。図面にも仕様書にも直接書かれていないことが多く、にもかかわらず、手配・見積・工事区分に大きな影響を与える「暗黙のルール」でもあります。

本コラムでは、

  • A材・B材・C材とは何か

  • なぜこの分類が生まれたのか

  • それぞれに該当する具体的な商品例

  • 現場での使われ方と注意点

を、できるだけわかりやすく解説します。

1.A材・B材・C材とは何か?

〜法令用語ではなく「業界慣習」〜

まず重要な点として、A材・B材・C材は法律やJISで定義された正式な分類ではありません。
これは、建設業界・電気工事業界の中で長年使われてきた商習慣・現場慣行による分類です。

この分類の目的はシンプルで、
「誰が・どこまでの材料を負担・手配するのか」を整理するため
に使われています。

特に、

  • ゼネコン

  • サブコン(電気工事会社)

  • 専門業者

  • 資材商社

と多くの立場が関わる建設現場では、資材区分を明確にしないと、
「それは見積に入っていない」
「いや、それは含まれているはず」
といったトラブルが発生しやすくなります。

2.A材とは何か?

〜建物の“骨格”をつくる主要資材〜

■ A材の定義

A材とは、建物全体に関わる主要設備・基幹となる電気設備資材を指します。
多くの場合、元請(ゼネコン)または施主支給で手配されることが多く、金額も大きく、建物の性能・安全性に直結します。

■ A材の特徴

  • 高額

  • 数量・仕様が設計段階でほぼ確定

  • 建物完成後も長期間使用される

  • 設備の中枢を担う

■ A材の商品例

具体的には以下のようなものがA材に該当します。

  • キュービクル式高圧受電設備

  • 変圧器(トランス)

  • 非常用発電機

  • 大規模分電盤・配電盤

  • 受変電設備一式

  • 中央監視装置(BAS)

これらは、電気工事の中でも「無ければ建物が機能しない」設備であり、仕様変更の影響も大きいため、早い段階で手配されます。

3.B材とは何か?

〜電気工事の中心となる“標準資材”〜

■ B材の定義

B材とは、電気工事会社が主体となって手配・施工する標準的な工事用資材です。
A材ほど高額ではありませんが、工事数量が多く、現場ごとの管理が重要になります。

■ B材の特徴

  • 工事に直接必要

  • 数量が多い

  • 現場条件で変更が発生しやすい

  • 電気工事会社の力量が出やすい

■ B材の商品例

代表的なB材には次のようなものがあります。

  • 電線・ケーブル類(CV、VVF、IVなど)

  • 電線管(PF管、VE管、鋼管など)

  • ケーブルラック・レースウェイ

  • プルボックス

  • 端子・圧着端子

  • 各種支持金物

これらは現場で切断・加工・調整しながら使われるため、施工管理や在庫管理が非常に重要になります。

4.C材とは何か?

〜仕上げ・消耗・細部を支える補助資材〜

■ C材の定義

C材とは、工事を成立させるための補助的・消耗的な資材です。
単価は低いものの、無ければ工事が進まない「縁の下の力持ち」的存在です。

■ C材の特徴

  • 単価が安い

  • 使用量は現場ごとにバラつく

  • 消耗品が多い

  • 見積漏れが起きやすい

■ C材の商品例

具体例としては以下が挙げられます。

  • ビス・ボルト・ナット

  • 結束バンド(インシュロック)

  • テープ類(ビニルテープ、自己融着テープ)

  • コーキング材・パテ

  • アンカー類

  • マーキング材

金額は小さいものの、積み重なると無視できないコストになります。

5.なぜA・B・Cに分けるのか?

〜見積・責任範囲を明確にするため〜

この分類が現場で使われ続けている最大の理由は、
**「責任と負担の所在を明確にするため」**です。

  • A材:建物全体の責任

  • B材:電気工事会社の責任

  • C材:施工現場での裁量

というように、役割分担が自然に整理されます。

特に、追加工事・設計変更・工期短縮といった局面では、この区分が曖昧だとトラブルの原因になります。

6.実務での注意点

〜現場ごとに定義が異なることもある〜

注意すべき点として、A・B・C材の線引きは現場や会社によって微妙に異なることがあります。
例えば、

  • 照明器具をA材扱いする現場

  • B材として電気工事会社支給とする現場

など、仕様書や契約条件によって変わるケースも少なくありません。

そのため、

  • 見積段階での確認

  • 図面・仕様書の読み合わせ

  • 元請・施主との事前協議

が非常に重要になります。

おわりに

A材・B材・C材という分類は、一見すると古い業界用語のように思えるかもしれません。しかし、その本質は現場を円滑に回し、トラブルを防ぐための知恵です。

これらを正しく理解することで、

  • 見積精度が上がる

  • 資材手配がスムーズになる

  • 現場での認識ズレが減る

といった大きなメリットがあります。

電気工事に関わるすべての人にとって、A材・B材・C材は知っておくべき「現場の共通言語」と言えるでしょう。

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前田 恭宏
前田です

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