
PF管(合成樹脂製可とう電線管)とは?
住宅の配線工事やDIYなどでよく目にする「PF管」。電線やケーブルを保護するための重要な資材ですが、「CD管と何が違うの?」「どんな場所で使えばいいの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 この記事では、PF管の基本概要からCD管との違い、種類・サイズの選び方、施工時の注意点まで分かりやすく解説します。
1. PF管(合成樹脂製可とう電線管)とは?
PF管とは、「Plastic Flexible Conduit」の略称で、合成樹脂で作られた曲げ易い(可とう性のある)電線保護管のことです。
蛇腹状の構造になっており、手で簡単に曲げることができるため、壁の裏や天井裏、屋外などの複雑な配線ルートにも柔軟に対応できます。
PF管の主な役割とメリット
電線の保護: 外衝撃や摩擦、薬品などから内部の電線・ケーブルを保護します。
配線の入替え(通線)の容易化: 壁裏や地下にあらかじめPF管を通しておけば、後から電線を引き直したり追加したりする作業が容易になります。
耐候性・自己消火性: 太陽光(紫外線)に強く、万が一火がついても自然に消える「自己消火性」を備えています。
2. PF管とCD管の決定的な違い
配線保護管には、PF管のほかにCD管(Combine Conduit)があります。見た目はよく似ていますが、使用用途と性能が大きく異なります。
比較項目 | PF管(Plastic Flexible) | CD管(Combine Conduit) |
主なカラー | ベージュ、ミルキーホワイト、黒 など | オレンジ色 |
自己消火性 | あり(燃え広がりにくい) | なし(燃えやすい) |
使用場所 | 露出配線、隠蔽配線、屋外 | コンクリート打込(埋設)専用 |
耐光性(耐候性) | あり(屋外使用可能) | なし(紫外線で劣化する) |
なぜCD管を屋外や露出配線に使ってはいけないのか?
CD管は自己消火性がなく、紫外線にも弱いため、屋外や露出した状態で使用すると日光によって急速に劣化・破断します。また、火災時に火の手を広げてしまう危険性があります。
そのため、屋外配線や木造住宅の露出・隠蔽配線には必ず「PF管」を使用する必要があります。
3. PF管の種類(単層管と二重管)
PF管は構造によって大きく2つのタイプに分かれます。用途に合わせて適切なものを選びましょう。
① PFS(1重管・単層波付管)
最も一般的で広く使われているPF管です。適度な柔軟性があり、コストパフォーマンスにも優れています。屋内隠蔽配線や一般的な屋外配線に使われます。
② PFD(2重管・二重波付管)
内側と外側の二重構造になっているPF管です。内面が滑らかになっているため、電線の引き込み(通線)が非常になめらかに行えます。
また、耐久性・耐候性がさらに高いため、長期間の屋外配線や隠蔽部での信頼性を高めたい場合におすすめです。
4. PF管のサイズ(呼び径)と選び方
PF管には「呼び径」と呼ばれるサイズ規格があります。入れる電線やケーブルの太さ・本数に合わせて適したサイズを選びます。
主なサイズと外径・内径の目安
PF管 16(呼び16): 内径 約16mm(LANケーブル、薄肉の単線など)
PF管 22(呼び22): 内径 約22mm(VVFケーブル2.0mm×3芯、配線2本まとめなど)
PF管 28(呼び28): 内径 約28mm(太い幹線ケーブル、複数本の配線)
サイズ選びのポイント
配線を管に通す際は、管の内面積に対して電線の断面積が32%以下(異種ケーブル混在の場合は32%以下、同種は48%以下)になるよう余裕を持たせるのが施工基準(内線規程)上のルールです。
窮屈すぎると、施工時に通線ワイヤーを使っても電線が入らなくなったり、被覆が傷ついたりする原因になります。
迷った場合はワンサイズ大きめ(PF管 22など)を選ぶと安心です。
5. PF管の施工・DIYでの注意点
PF管を設置する際施工クオリティや安全性を保つためのポイントをまとめました。
1. サドルや支持金具でしっかり固定する
PF管は柔軟性がある反面、固定しないと垂れ下がってしまいます。
約1m〜1.5m間隔(壁面露出の場合は1m以下推奨)で専用の「PF管サドル」を用いて壁や柱にしっかり固定しましょう。
2. 屋外での水切り・防水対策
屋外から屋内に配線を引き込む場所では、雨水の侵入を防ぐために「ウェザーキャップ」や「防水シーリング(コーキング剤)」を併用します。
管の口を上に向けて放置すると雨水が溜まるため、水抜き処理や下向き施工を徹底してください。
3. 専用のボックス・コネクタを使用する
スイッチボックスや露出ボックスと接続する場合は、PF管専用の「コネクタ(BOXコネクタ)」を使用します。差し込むだけでロックがかかり、抜け止めと防水性を確保できます。
6. まとめ
PF管は、安全で耐久性の高い電気設備環境を作るために欠かせない資材です。
屋外や露出配線には必ずPF管を使う(CD管はコンクリート埋設専用)
通線性・耐久性を高めたい場合は二重構造の「PFD」が便利
電線の太さ・本数に対して余裕を持ったサイズ(外径・内径)を選ぶ
これらを正しく理解し、用途に応じたPF管を選定・施工しましょう。
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