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「感震ブレーカー」の仕組みと選び方:通電火災から家族を守るための防災知識

「感震ブレーカー」の仕組みと選び方:通電火災から家族を守るための防災知識

26/05/22 08:53

地震大国である日本において、大きな揺れへの備えは欠かせません。家具の固定や非常食の備蓄など、さまざまな対策が進められる一方で、見落とされがちなのが「地震の後に発生する火災」への対策です。大規模な地震が発生した際、火災の原因の多くを占めるのが電気に起因する「通電火災」だと言われています。 この通電火災を防ぐための有効な手段として、国や自治体も普及を推進しているのが「感震ブレーカー」です。今回は、その仕組みや重要性、住まいに合わせた導入方法について詳しく解説します。

1. 知っておきたい「通電火災」の恐怖

大きな地震が発生した際、一時的に地域全体が停電することがあります。

通電火災とは、その停電が復旧し、再び電気が供給され始めた(通電した)タイミングで発生する火災のことです。

出火の主な原因

  • 倒れた電気製品からの出火

     地震の揺れで転倒した電気ストーブやアイロンなどの電熱器具の近くに、

     衣類やカーテンが覆いかぶさったまま電気が復旧し、熱を持って発火する。

  • 配線の損傷

     家具の下敷きになるなどして傷ついた電源コードや、

     壁の内部で断線した配線に電気が流れることでショートし、火花が散る。

東日本大震災をはじめ、近年の大規模地震で原因が特定された火災の過半数が電気関係によるものというデータもあります。

また、避難のために家を留守にしている間に通電すると、初期消火ができず大火災に発展するリスクが高まります。

2. 感震ブレーカーとは?その仕組みと機能

感震ブレーカーは、設定された基準以上の強い揺れ(一般的には震度5強以上)を感知した際に、

家全体の電気を自動的に遮断(ブレーカーを落とす)する装置です。

これによって、不在時や避難を最優先してブレーカーを落とす余裕がない場合でも、

電気を強制的にストップさせ、通電火災の発生を未然に防ぐことができます。

夜間の避難に配慮した「時間差遮断」

地震発生後、瞬時に電気が消えてしまうと、夜間などは足元が見えず避難経路の確保が困難になります。

そのため、多くの最新式感震ブレーカーには、揺れを感知してから実際に電気が切れるまでに

「数分間の猶予(タイムラグ)」を設ける機能が備わっています。

この時間を利用して、明かりが確保されているうちに安全な場所へ避難することができます。

3. 国や自治体による普及促進と設置の基準

電気に起因する火災を抑え込むため、内閣府の計画や消防庁の方針、

さらに電気設備技術の拠り所となる「内線規程」などでも、感震ブレーカーの導入が強く推奨されています。

設置が強く求められるケース

  • 地震時の電気火災や延焼のリスクが特に高いとされる密集市街地

  • 都市計画法に基づく「防火地域」または「準防火地域」にある木造・鉄骨造の住宅

それ以外の一般的な地域においても、全国の住宅で設置することが「推奨」と位置づけられており、

家庭の基本性能として当たり前の設備になりつつあります。

4. 住まいに合わせて選べる導入パターン

感震ブレーカーを導入する方法は、新築時だけでなく、現在住んでいる家の状況(既設の分電盤)に合わせて柔軟に選ぶことができます。

  1. 新築やリフォーム時:一体型分電盤の導入
    最初から感震機能が組み込まれた「感震ブレーカー搭載分電盤」を選ぶのが最もスマートです。

  2. 既存の分電盤を活用:コンパクトなモジュール追加
    すでにある分電盤に、空きスペース(1回路分など)が残っている場合には

    小さな感震モジュールを後付けで組み込むことが可能です。

  3. 主幹ブレーカ自体の交換

    「主幹漏電ブレーカ」そのものを感震機能付きの新型ブレーカへ丸ごと交換・アップデートできる場合があります。

  4. 外付けタイプ(増設ボックス)の利用

     既存分電盤に空きスペースがない、他社製の分電盤使用時でも分電盤のすぐ横に

     外付けボックスを設置することで感震機能を追加できます。

※いずれの設置方法であっても、電気配線を伴う工事には「電気工事士」の資格が必要です。

専門の電気店や施工会社に相談して取り付けを行ってください。

5. 地震後に電気を安全に復旧させる手順

  1. 周囲の安全確認

     倒れた電気ストーブやアイロンがないか、それらに可燃物が触れていないかを確認します。

  2. 破損コードの取り外し

     家具の下敷きになっているコードや、ちぎれかかっている配線があれば、事前にコンセントから抜いておきます。

  3. ブレーカの再投入

     安全を確認した上で、分電盤の主幹ブレーカを「ON」に戻します。

なお、外見からは分からなくても、壁の内部の配線や電化製品の内部回路がダメージを受けていることもあります。

通電した後に万が一、焦げ臭いにおいや発煙などの異変を感じた場合は、

すぐに手動でメインのブレーカーを落としてください。

また、感震ブレーカーも精密機械であるため、正常な動作を維持するための寿命(一般的に約10年など)があります。

最新の機器には、交換時期をブザーやランプの点滅で教えてくれる機能がついているものもあるため、

定期的な点検や見直しを行うことが大切です。

まとめ

地震の揺れそのものから身を守った後、次に警戒すべきは火災による二次災害です。

「感震ブレーカー」は、私たちが避難に集中している間も、留守にしている間も、

住まいと地域を電気火災から守り続けてくれる心強い味方です。

大切な家族と財産を守るために、住まいの電気の安全対策を一度見直してみてはいかがでしょうか。


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