
銅買取価格の決め方とは?相場・品質・需給から見る価格形成の仕組み
銅は電線・配管・電子部品など幅広い分野で使用される重要な金属であり、スクラップ市場においても常に高い需要があります。しかし「銅の買取価格はどのように決まるのか」を正確に理解している人は意外と多くありません。本記事では、銅買取価格の決め方を国際相場・品質・需給・為替・国内要因の5つの視点から詳しく解説します。
銅買取価格の基本構造
銅の買取価格は、単に業者が自由に決定しているのではなく、主に以下の式によって算出されます。
銅買取価格 = 国際銅相場 × 為替レート − 加工費・手数料
国際銅相場が基準となる理由
世界の銅取引はロンドン金属取引所(LME)の銅価格を基準に動きます。LMEでは99.99%純度の電気銅先物価格が日々更新されており、日本国内価格もこの数値が参考になります。
LME価格が上昇すれば国内買取価格も上昇
LME価格が下落すれば買取価格も下落
スクラップ銅も最終的にはLME相場に連動します。
為替が銅価格に与える影響
銅は米ドル建てで売買されるため、為替の変動が価格に大きく影響します。
円安:円換算価格が上昇し、買取価格アップ
円高:円換算価格が下がり、買取価格ダウン
近年は為替変動が大きいため、LME価格が横ばいでも国内価格は変動することがあります。
銅スクラップの種類と品質による価格差
買取価格は銅の純度・状態により大きく異なります。
ピカ銅(1号銅):被覆なし・高純度のため最高値
並銅:酸化や付着物が多少あり
被覆銅線:被覆除去コストが発生
真鍮・砲金:銅含有率が低く単価も低い
不純物が多いほど精錬コストが上がり、その分が価格から差し引かれます。
需給バランスと世界情勢の影響
銅の価格は需給バランスや国際情勢にも敏感です。主な影響要因:
中国・インドなど新興国の建設需要
電気自動車(EV)や再生可能エネルギー分野での需要増加
鉱山のストライキや供給制限
地政学リスクや国際紛争
今後もEV化や再エネ普及で需要増加が期待されています。
国内要因(在庫・物流・業者事情)
日本国内では以下の要素も価格に影響します。
国内スクラップ在庫量
製錬所の稼働状況
輸出・環境規制
運送費や人件費の変動
特に物流コスト上昇が価格に反映されにくい場合、「相場は高いのに手取りは増えない」と感じることもあります。
高く売るための実務的ポイント
被覆や異物を可能な限り除去する
種類別に分別して持ち込む
相場が高いタイミングを把握する
複数業者の買取価格を比較する
日常的な分別やタイミングの見極めで、年間収益が大きく変わります。
まとめ:銅買取価格は「相場×品質×タイミング」
銅買取価格は、国際相場・為替・品質・需給・国内事情など複数の要因で決まります。単に「今日の単価」だけでなく、背景を理解することで有利な売却判断ができます。今後も銅は重要な資源であり続けるでしょう。
小原 一馬
経営企画室
