
単線とより線の違いとは?
電気工事の世界に足を踏み入れたばかりの新人さんにとって、最初にぶつかる壁が「電線の種類と呼び方」です。 現場で先輩から「イチロク持ってきて」「そっちはスケアで上げて」と言われて困惑したことはありませんか? この記事では、電気工事士として最低限知っておくべき「単線」と「より線(撚線)」の違い、使い分け、そして太さの表し方について、SEOを意識した構成で詳しく解説します。
電線の基本:心線(導体)には2つの形態がある
電線の被覆(ビニールなどの外皮)の中にある、電気を通す金属部分を「心線(導体)」と呼びます。この心線の形態は、大きく分けて「単線」と「より線」の2種類に分類されます。
これらは「素線の本数」によって区別されるのが定義です。
単線(たんせん)とは
その名の通り、1本の太い素線で構成されている電線です。
構造: 断面を見ると、1つの大きな円形の銅の塊になっています。
性質: 非常に硬く、一度曲げるとその形を維持しようとする性質があります。
より線(撚線)とは
細い素線を何本もねじり合わせて(撚って)、1本の太い線に見せている電線です。
構造: 細い髪の毛のような銅線が数十本束ねられています。
性質: 非常に柔らかく、しなやかに曲がります。この曲げやすさを専門用語で**「可とう性(かとうせい)」**と呼びます。
現場での使い分け:なぜ2種類必要なのか?
電気工事の現場では、適材適所でこれらを使い分けます。それぞれの特性を理解しましょう。
屋内配線の主役は「単線」
一般的な住宅やビルの屋内配線(VVFケーブルなど)では、値段の安い単線が使われます。
理由①:コスト
構造が単純なため、より線に比べて安価に製造できます。
理由②:接続の効率
現在の電気工事で主流の「差し込み型コネクタ」やスイッチの「速結端子」は、単線をそのまま差し込むだけで接続が完了するように設計されています。
難しい配線や幹線には「より線」
「全部安い単線でいいじゃないか」と思うかもしれませんが、そうはいかない場面があります。
太い電線を使うとき
電線は太くなればなるほど、単線だと「棒」のように硬くなってしまい、人間の力では曲げられなくなります。そのため、大きな電流を流す「幹線」などでは、太くても扱いやすいより線が選ばれます。
配管に通すとき(通線作業)
電線管(配管)の中に電線を通す場合、カーブ(曲がり角)が多いと単線では突っかかって通りません。柔らかくて可とう性のあるより線であれば、複雑な配管内でもスルスルと通すことができます。
可動部や振動がある場所
何度も曲げ伸ばしされる場所で単線を使うと、金属疲労でポキッと折れてしまいます。そのため、家電のコードや機械の内部配線には必ずより線が使われます。
【新人必見】電線の「太さ」の表し方
ここが現場で最も間違いやすいポイントです。単線とより線では、太さを表す単位が全く異なります。
単線は「直径(mm)」で表す
単線は1本の棒なので、シンプルにその直径をミリメートルで測ります。
呼び方: 「1.6ミリ(イチロク)」「2.0ミリ(ニーマル)」「2.6ミリ(ニーロク)」
現場の会話: 「コンセント回りはイチロクでいいよ」
より線は「断面積(m㎡)」で表す
より線は素線の間に隙間があるため、直径で測ることができません。そのため、素線すべての断面積を合計した「面積」で表します。この単位を「スケア(sq)」と呼びます。
呼び方: 「2スケア(ニュースケ)」「3.5スケア(サンゴー)」「5.5スケア(ゴーゴー)」「8スケア(ハチスケ)」
現場の会話: 「幹線はハチスケ引いといて」
単線とより線のサイズ対応表(目安)
現場で「単線の1.6mmに近いより線って何スケア?」となったときに役立つ、許容電流が近いサイズの比較表です。
単線の太さ(直径) | より線の太さ(断面積) | 備考 |
1.6 mm | 2 m㎡ | 最も頻繁に使うペア |
2.0 mm | 3.5 m㎡ | 少し容量が必要な回路 |
2.6 mm | 5.5 m㎡ | エアコンやIHなどの専用線 |
注意!
サイズが似ていても、接続器具(コネクタやブレーカーの端子)がその電線に対応しているかを必ず確認してください。単線専用の差し込みコネクタにより線をそのまま挿すのは「重大な欠陥」であり、火災の元になります。
5. まとめ:プロの電気工事士として
新人時代は、まず以下の3点を意識して電線を触ってみてください。
心線の形態: 1本の棒なら「単線」、束なら「より線」。
使い分け: 安くて固定配線なら「単線」、太い・狭い・動くなら「より線」。
呼び方: 単線は「ミリ」、より線は「スケア(m㎡)」。
「この現場は配管が複雑だから、単線じゃなくてより線のIVを通そう」といった判断ができるようになれば、あなたも一人前の電気工事士に一歩近づきます。
まずは腰袋に入れている電工ナイフやストリッパーで、それぞれの被覆を剥いてみて、その手触りや構造の違いを体感してみることから始めましょう!
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