
電線ケーブル用 通線潤滑剤の種類と選び方|通線作業を安全・効率化する必須資材
電気工事や通信工事において、電線やケーブルの通線作業は施工全体の品質を左右する重要な工程です。特に電線管内へのケーブル挿入は摩擦抵抗が大きく、無理な力を加えると被覆損傷・断線・施工不良につながる恐れがあります。 こうしたトラブルを防ぐために欠かせないのが通線潤滑剤です。 本記事では、電線ケーブル用通線潤滑剤の種類、特徴、用途別の選び方、使用時の注意点を詳しく解説します。電気工事の作業効率と安全性を向上させたい方は、ぜひ参考にしてください。
通線潤滑剤とは?
通線潤滑剤は、電線・ケーブルと電線管の間の摩擦を低減し、スムーズな通線を実現するための施工補助剤です。施工時のケーブル被覆の保護や作業負担軽減にも効果があります。
主な使用場面
長距離配管の通線作業
曲がり(エルボ)が多い電線管
CV・CVTなど太径ケーブル施工
PF管・CD管・VE管・金属管への配線
通線潤滑剤を使うメリット
通線抵抗の低減
作業時間の短縮
施工者の負担軽減
ケーブル被覆の保護
電線ケーブル用 通線潤滑剤の主な種類
通線潤滑剤は、成分や形状の違いによりいくつかの種類に分かれます。施工条件に応じて適切なタイプを選びましょう。
水性タイプ通線潤滑剤
特徴:
主成分が水で扱いやすい
臭いが少なく屋内作業に最適
乾燥後はベタつきにくい
清掃が容易
主な用途:
住宅・マンションの屋内配線
弱電・通信ケーブルの通線
PF管・CD管への挿入
注意点:
低温で凍結のおそれ
長距離配管では追加塗布が必要な場合あり
シリコーン系通線潤滑剤
特徴:
非常に高い潤滑性
耐熱性・耐水性に優れる
金属管内でも安定した性能
主な用途:
厚鋼・薄鋼電線管
CV・CVTなど太径電力ケーブル
工場・プラント・大型施設
注意点:
水性タイプに比べ価格が高い
残留シリコーンを嫌う設備では使用制限あり

ゲルタイプ通線潤滑剤
特徴:
高粘度で流れ落ちにくい
摩擦低減効果が長持ち
長距離・多曲がり配管に最適
主な用途:
立ち上がり・立下り配管
太径ケーブルの集中配線
屋外や過酷な条件
注意点:
塗布量が多いと後処理が大変
施工後の清掃に配慮が必要
スプレータイプ通線潤滑剤
特徴:
簡単・手軽に使用可能
ピンポイントで塗布できる
持ち運びしやすい
主な用途:
短距離作業
引き込み口や曲がり部の補助
改修・メンテナンス作業
注意点:
大量使用には不向き
十分な換気が必要
通線潤滑剤の選び方
ケーブルの種類・太さ: 太径ケーブル(CV・CVT)にはシリコーン系やゲルタイプがおすすめ
電線管の種類:
PF管・CD管:水性タイプ
金属管:シリコーン系・ゲルタイプ
配管条件:
曲がりが多い・長距離:ゲルタイプ
短距離・軽作業:スプレータイプ
作業環境: 屋内は低臭・低刺激の水性がおすすめ
使用時の注意点
必要以上に大量使用しない
電線接続部・端末部には付着させない
メーカー指定の使用方法を厳守
火気や高温環境を避けて保管
端子部への付着は、接触不良や絶縁性能低下の原因になるため特に注意しましょう。
まとめ:高品質施工を支える重要資材
通線潤滑剤は安全で確実な電線施工を支える重要な資材です。適切なタイプを選び正しく使用することで、
通線作業の効率向上
施工トラブルの防止
ケーブル被覆の保護と長寿命化
を実現できます。工事の品質向上のためにも、施工条件に合った通線潤滑剤を活用しましょう。
小原 一馬
経営企画室













