
非常用発電機の「パッケージ」と「エンジン」の違いとは?
非常用発電機は、システム全体を構築する「パッケージメーカー」と、動力源を作る「エンジンメーカー」の分業体制が一般的です。完成品はヤンマー、ニシハツ、東京電機の3社が多く、内部のエンジンにはヤンマー、クボタ、コマツ、三菱重工、三菱ふそう、ダイハツ、いすゞなどの技術が用途や容量に応じて組み込まれています。導入や保守の際は、この構造と各メーカーの特徴を理解した専門業者へ相談することが大切です。 お問い合わせはこちら 電気のスペシャリストが一貫して対応いたします。 小川電機株式会社 担当:前田(1級電気施工管理技士) まずはお気軽にご連絡ください。専門資格を持つ担当者が直接お話を伺います。 フリーダイヤル:0120-855-086 まで相談ください。 キュービクルの詳細や選び方に関する情報は、下記特設サイトでもご紹介しています。あわせてご覧ください。 URL:https://www.reformhiyo.com/emergency-generator/
非常用発電機の「パッケージ」と「エンジン」の違いとは?主要メーカーの仕組みを徹底解剖!
ビルや工場、商業施設、病院など、万が一の停電時に都市機能を支える「非常用発電機」。普段は目立たない設備ですが、災害時や緊急時にはまさに「命綱」となる重要なインフラです。
しかし、非常用発電機を選定・導入しようと検討する際、多くの人が最初の壁にぶつかります。それは、「発電機のメーカー」と「内蔵されているエンジンのメーカー」が異なっているケースが非常に多いという点です。
「カタログには〇〇電機と書いてあるのに、中を開けたらエンジンのロゴが違う…」「結局どこが作った発電機なの?」と混乱してしまうことも少なくありません。
今回のコラムでは、非常用発電機の「パッケージ(完成品)メーカー」と「エンジンメーカー」の役割の違いを明確にし、それぞれの主要メーカーの特徴を分かりやすく解説します。
そもそも「非常用発電機」の構造はどうなっている?
非常用発電機が電気を生み出す仕組みをシンプルに言うと、「エンジンを燃料(軽油やA重油など)で動かし、その回転エネルギーを発電機(オルタネータ)に伝えて電気に変換する」というものです。
そのため、製品は大きく分けて以下の3つの要素で構成されています。
エンジン(心臓部):燃料を燃やして回転動力を生み出す。
発電体(オルタネータ):回転を電気エネルギーに換える。
制御盤・パッケージ(外殻・脳):運転をコントロールし、騒音や雨風を防ぐ。
自動車に例えるなら、「車体(ボディや内装、制御システム)を作るメーカー」と、「その中に搭載されるエンジンを作るメーカー」が別々にあるようなイメージです。非常用発電機業界では、この分業体制が一般的となっています。
1. 非常用発電機の「パッケージ(完成品)メーカー」
まずは、発電機システム全体を統括し、一つの「非常用発電機」という完成品として組み立てて販売している主要な3大メーカーをご紹介します。これらは、現場に設置される「箱(パッケージ)」にその名が刻まれる、いわば「発電機の顔」となるメーカーです。
ヤンマー(ヤンマーエネルギーシステム)
ヤンマーは、自社で高性能なディーゼルエンジンを製造しているだけでなく、発電機システム全体をパッケージングして販売する「総合完成品メーカー」としての強みを持っています。エンジンから制御システムまで自社グループ内で一貫して手がけられるため、製品の最適化やマッチングが非常に高く、日本の非常用発電機市場で圧倒的なシェアを誇っています。ニシハツ(西日本発電機)
ニシハツは、非常用・常用発電機の専門メーカーです。自社でエンジンをゼロから作るのではなく、後述する様々な優秀なエンジンメーカーから供給を受け、自社の高度な発電技術・パッケージング技術と組み合わせて最適な発電機を製造しています。防災用(スプリンクラーや消火栓用)の認定品から、一般停電用まで幅広いラインナップを持ち、信頼性の高さから公共施設や民間ビルに数多く採用されています。東京電機
東京電機も、発電機や電源システムの専門メーカーとして長い歴史を持っています。ニシハツと同様に、外部の優れたエンジンメーカーのエンジンを採用し、自社の高品質な発電体や制御技術と融合させた製品を展開しています。特にカスタマイズ性や、大規模な施設向けの特注仕様、確実な制御システムに定評があり、業界トップクラスの信頼を集めています。
2. パッケージに命を吹き込む「エンジンメーカー」
次に、上記のような完成品メーカーの「箱」の中に組み込まれる、「エンジン(駆動部)」を専門に製造している主要メーカーをご紹介します。各社、自動車用、建設機械用、船舶用などで培った世界屈指のエンジン技術を非常用発電機用に提供しています。
ヤンマー
先述の通り、完成品メーカーでありながらエンジンメーカーでもあるトップランナーです。中小型クラスから大型クラスまで、排ガス規制に対応した環境性能と、始動性の高いディーゼルエンジンを自社製発電機に搭載しています。クボタ
農業機械や小型産業用ディーゼルエンジンで世界トップクラスのシェアを持つメーカーです。非常用発電機においては、比較的容量が小さい「小容量〜中容量」のモデルに数多く採用されています。コンパクトでありながら耐久性が高く、メンテナンスがしやすいのが特徴です。コマツ(小松製作所)
世界的な建設機械メーカーであるコマツのエンジンは、過酷な工事現場で鍛え上げられた「圧倒的なタフさとハイパワー」が特徴です。中型〜大型の非常用発電機に採用されることが多く、いざという時に確実に大出力を叩き出す信頼性があります。三菱重工業
日本の重工業のプライドをかけた、中型〜超大型の産業用エンジンに強みを持つメーカーです。病院や大規模データセンター、大規模工場など、「一瞬の停電も許されない、大容量の電力を必要とする施設」の非常用発電機には、三菱重工製の大型エンジンが数多く組み込まれています。三菱ふそう(三菱ふそうトラック・バス)
トラックやバスなどの商用車で有名なメーカーです。車両用として大量生産され、熟成された信頼性の高いディーゼルエンジンが、中容量帯の非常用発電機向けにアレンジされて採用されています。部品の調達性や汎用性の高さもメリットです。ダイハツ(ダイハツディーゼル)
軽自動車のダイハツ工業とは異なり、こちらは大型船舶用や陸上用の大型ディーゼルエンジンを専門とするメーカーです。非常用発電機においては、「中型〜大型、超大型」のビルや重要施設向けに採用され、長時間の連続運転にも耐えうる堅牢な作りが特徴です。いすゞ(いすゞ自動車)
「走れ走れ、いすゞのトラック」で知られる通り、ディーゼルエンジンのエキスパートです。トラック用として培われた、低燃費で高耐久、そしてコンパクトなエンジンが、中小型の非常用発電機に広く供給されています。
なぜ「組み合わせ」が重要なのか?
このように、非常用発電機は「ヤンマー・ニシハツ・東京電機」といった完成品メーカーが、その発電機の容量や用途に合わせて、「クボタ・コマツ・三菱・ダイハツ・いすゞ」などの最適なエンジンを選定し、組み込むことで作られています。
そのため、導入やメンテナンスの際には以下のポイントを知っておくことが大切です。
窓口は「完成品メーカー」:トラブルや定期点検の際、基本的にはパッケージの表に書かれている完成品メーカー(または施工業者)が窓口になります。
部品調達の特性:消耗品や部品交換の際、「発電機としての部品(制御盤など)」は完成品メーカーから、「エンジンの部品(フィルターやベルトなど)」はエンジンメーカーのルートから供給されるため、構造を理解している専門業者に見てもらうのが最も安心です。
非常用発電機を選ぶ際は、単にブランド名だけで選ぶのではなく、「自社の施設に必要な容量はどれくらいか」「どの組み合わせが最も信頼性が高いか」を、電気のプロと相談しながら決めるのがベストな選択への近道です。
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