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【初心者向け】電力会社からの「引き込み」とは?仕組み・工事の流れ・費用まで徹底解説

【初心者向け】電力会社からの「引き込み」とは?仕組み・工事の流れ・費用まで徹底解説

2026年9月8日

注文住宅の新築やリフォーム、あるいは既存の建物を解体・改修する際によく耳にする「電力会社からの引き込み(引き込み工事)」。 言葉は知っていても、具体的にどのような作業が行われているのか、誰に頼むべきなのかピンとこない方も多いのではないでしょうか。 この記事では、電気の「引き込み」の基本概念から、工事の種類、費用相場、手続きの流れまで、初心者にも分かりやすくWebコラム形式で解説します。

1. 電力会社の「引き込み」とは?

電力会社からの引き込みとは、街中の電柱を流れる高圧・低圧の電気を、個別の住宅やビルなどの建物内へとつなぎ込む配線手続きおよびその工事全体を指します。

普段私たちが何気なく使っている電気は、発電所から変電所を経由し、無数の電柱(配電線)を通って街中へ送られています。しかし、電柱に電気を流しているだけでは家の中で家電を使うことはできません。

電柱から住宅の外壁(引き込み小柱)へ配線を伸ばし、スマートメーターや分電盤(ブレーカー)へと繋ぐことで、初めて建物内で電気サービスが利用可能になります。この「道路側から敷地内へ電気を引き込む架け橋」が引き込みです。

2. 引き込み方法の2つのタイプ

電気の引き込みには、大きく分けて架空(がくう)引き込み地中(ちちゅう)引き込みの2種類があります。

引き込み方式

メリット

デメリット・特徴

架空(がくう)引き込み

・工事費用が安い


・工事期間が短い


・メンテナンスが容易

・電線が外観から見える


・台風や積雪などの影響を受けやすい

地中(ちちゅう)引き込み

・外観や街観がすっきりする


・風害・倒木などの災害リスクに強い

・掘削費用がかかり高額


・工事期間が長くなる傾向がある

架空引き込み(空中配線)

日本の住宅街で最も多く見られる方式です。電柱の上部から電線を空中経由で伸ばし、家の軒先や外壁に取り付けられた「引込フック」に固定して室内へ導入します。コストを低く抑えられ、短期間で施工できる点が強みです。

地中引き込み(埋設配線)

無電柱化が進んでいる地域や、建物の意匠性を重視したい場合に選ばれます。道路下の配線管から敷地内へ地中経由で電線を引き込みます。台風や地震の影響を受けにくい一方で、土の掘削や配管埋設が必要となるため施工コストは高めです。

3. 引き込み工事の役割分担:「誰がどこまで工事する?」

引き込み工事を理解する上で非常に重要なのが、電力会社側の責任範囲施主(電気工事店)側の責任範囲の境界線です。専門用語ではこの境界を「責任分界点」と呼びます。

  • 電力会社(送配電事業者)の担当部分

    • 電柱から建物の引き込み点(フック)までの配線設置

    • スマートメーターの設置・交換

    • 原則として、電力会社側の工事費用は月々の電気料金等に含まれており、直接的な単体費用が発生しないケースが多いです(※特殊な長距離引込などを除く)。

  • 契約者・電気工事店の担当部分

    • 引き込み金具(フック)の取り付け

    • 引き込み点からメーターを経由し、屋内の分電盤に至る幹線の敷設

    • 分電盤の設置および各部屋への配線

    • 建物の構造や敷地形状によって敷地内に専用の「引き込み小柱(スッキリポール等)」を立てる工事

つまり、「電柱から敷地までの線をつなぐのは電力会社」ですが、「家側の受け取り設備を整えるのは建築施主が依頼する電気工事業者」ということになります。

4. 引き込み工事にかかる費用相場

新築やリノベーションの際、電気工事全体の中で「引き込み関連」としてかかる費用の目安は以下の通りです。

  • 一般的な架空引き込み(住宅側受け入れ工事)

    • 3万円 〜 10万円 程度

    • ※外壁の引き込み金物、メーターボックスの設置、分電盤までの幹線の配線工事が含まれます。

  • 引き込み小柱(スッキリポールなど)を新設する場合

    • 15万円 〜 30万円 程度

    • ※建物まで電線が届かない場合や、外見を美しく保つために敷地入口にポールを立てる際に必要となります。

  • 地中引き込み工事

    • 20万円 〜 50万円以上 程度(敷地距離や掘削範囲による)

5. 新築・解体時の「引き込み」手続きの流れ

家を建てる際、あるいは壊す際の手続きステップを押さえておきましょう。

1.新築時の引き込みフロー:着工〜竣工のスケジュールに合わせて進行。

  1. 電気容量・引込位置の打ち合わせ:建築会社・電気工事店と分電盤やエアコンの位置を協議します。

  2. 電力会社への申請:電気工事店が施主に代わり、電力会社へ「受電申請」を提出します。

  3. 建物側の受入れ施工:外壁フックやメーターボックス、屋内配線を電気工事店が施工します。

  4. 電力会社による引込作業:竣工前後のタイミングで電力会社が電柱からの線をつなぎ、メーターを設置します。

2.解体時の撤去フロー:建物を壊す前に必ず実施。

  1. 電力会社へ撤去連絡:解体着工の2週間〜1ヶ月前までに電力会社へ契約解除と撤去を連絡します。

  2. メーター・引込線の撤去:電力会社が無償で電柱からの線を外します(※撤去しないと解体作業で断線トラブルの原因になります)。

まとめ

電力会社からの「引き込み」は、社会のインフラである電力網と、個人の住まいをつなぐ非常に大切な工程です。

新築やリフォームを行う際は、以下のポイントを整理しておくと計画がスムーズに進みます。

  • 引き込みには「架空」と「地中」の2パターンがある

  • 電柱から家までの架空線は電力会社、家の外壁や内部配線は住宅側の電気工事店が担当する

  • 建物の外観にこだわるなら「スッキリポール(引き込み柱)」の検討がおすすめ

  • 申請から引き込み完了までには一定の期間(数週間〜1ヶ月程度)がかかるため、早めの手配が必須

電気配線の設計は一度建ててしまうと変更が難しいため、間取り検討の段階から工務店や電気工事業者に「電気の引き込み位置や方法」について相談しておきましょう。


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