
こんにちは。 前回は、人材事業って何をするのかもよくわからなかった頃のことを書きました。今回は、実際に人材の仕事に関わるようになって、未経験の私が戸惑ったことを、もう少し素直に書いてみようと思います。
最初の頃は、人材の仕事って「求人を紹介する仕事」くらいのイメージでした。もちろん、もともと簡単な仕事だとは思っていませんでしたが、実際に関わってみると想像していた以上に難しくて、正直、思っていた10倍は簡単ではありませんでした。
求職者の方には、それぞれ転職を考える理由がありますし、これからどんなふうに働いていきたいのかという思いもあります。企業にも、どんな人に来てほしいのか、なぜ採用したいのかという背景があります。そこをちゃんと理解しないままでは、とてもつなげられない仕事なんだと知りました。
ただ求人を紹介するだけじゃなくて、人の気持ちや事情に向き合いながら進めていく仕事なんだと思うと、最初は正直、その重さに少し圧倒されました。
未経験だった私が特に難しいと感じたのは、「話を聞くこと」と「伝えること」でした。
相手の話をちゃんと聞いているつもりでも、本当に大事なことを聞けているのかなと思うことが何度もありました。希望条件は聞けても、その奥にある不安や迷いまで受け止められているのか、自分ではよくわからなくなることもありました。
それに、求人を紹介するときも、ただ求人票の内容を伝えればいいわけではありませんでした。
この求人のどこがその方に合いそうなのか、どこを魅力としてお伝えしたらいいのか、自分の中で整理して話さないといけないのですが、それが最初は本当に難しかったです。
最初の頃は、自分の言葉で求人の魅力をうまくお伝えできず、求人票をお送りして「この中で気になる求人はありますか?」とお聞きすることしかできないこともありました。今思うと、ただ情報を渡しているだけになってしまっていた部分もあったと思いますし、自分でももどかしさを感じていました。
でも少しずつ、本当に大切なのは、求人票の内容をそのまま伝えることではなく、その求人がその方にとってどんな可能性につながるのかを、自分の言葉でお伝えすることなのだと感じるようになりました。
この仕事をしていて感じたのは、わかりやすい正解がひとつあるわけではないということでした。
こう言えば必ず伝わるとか、こうすれば必ずうまくいく、というものではなくて、相手によって受け取り方も状況もまったく違います。
同じような相談に見えても、その人の中にある気持ちは全然違っていたりしますし、企業が求めていることもそれぞれ違います。
だからこそ、ひとつひとつのやり取りにすごく考えることが多くて、最初の頃は「これでよかったのかな」と振り返ることばかりでした。経験がないぶん、自分の判断にも自信が持てなくて、小さなことでも立ち止まってしまうことがありました。
正直、知らないことばかりで、自分にできるのかなと思ったことは何度もありました。
未経験の自分が向き合うことで、かえって不安にさせてしまうのではないかと、申し訳ない気持ちになることもありました。もっと経験のある方が担当したほうが安心してもらえるのではないか、と思ったこともあります。
でも、そう感じるたびに、だからこそ中途半端な気持ちで向き合ってはいけないとも思っていました。わからないことはそのままにせず、ちゃんと理解すること。目の前の方の話を、軽く受け取らずに聞くこと。経験が足りないなら、その分、せめて誠実でいたいと思っていました。
戸惑うことばかりでしたが、少しずつ見えてきたこともあります。
それは、この仕事は最初から完璧にできることよりも、相手にちゃんと向き合おうとすることが大切なのかもしれない、ということです。
もちろん、知識も経験も必要ですし、学ばなければいけないことはたくさんあります。
でも、わからないからこそ知ろうとすること、相手の話を丁寧に受け止めること、その積み重ねが少しずつ信頼につながっていくのではないかと思うようになりました。
未経験でこの仕事に入ったからこそ、最初に感じた戸惑いや不安は今でもよく覚えています。
でも、その気持ちがあったからこそ、人材の仕事がどれだけ人の気持ちに関わる仕事なのかを強く感じられたのかもしれません。
簡単ではないからこそ、ちゃんと向き合いたいと思える。
今はそんなふうに、少しずつ思えるようになってきました。
まだまだ学ぶことばかりですが、今の自分にできる向き合い方を大切にしながら、一つひとつ経験を重ねていきたいと思っています。
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