
神保電器は、アジア最大級のワークプレイスデザイン展示会「オルガテック東京2026」に出展し、空間の価値を高める配線器具の新たな在り方を提案しました。 展示では、建築と美しく一体化する新製品の薄型・マットグレー色スイッチ『J・WIDE SLIM SQUARE GRAY』や、お気に入りの服を選ぶように空間のアクセントとなる『artific series』を紹介。単なる設備パーツを超え、空間のノイズを削ぎ落とす美しさと、感性に響くデザイン性を両立した同社の配線器具は、これからの豊かな働く場と暮らしの未来を描き出しています。
オフィスをはじめとする「働く場」のデザインが、劇的な変革期を迎えています。かつての効率最優先だった均一的な空間から、多様な働き方を許容し、ワーカーの創造性や居心地の良さを引き出す空間へとシフトしています。そんな中、空間デザインの完成度を左右する名脇役として、建築家やインテリアデザイナーから熱い視線を浴びているアイテムがあります。それが、スイッチやコンセントをはじめとする「配線器具」です。
大正7年(1918年)の創業以来、日本の配線器具の歴史を技術とデザインで牽引してきた神保電器株式会社。同社は、アジア最大級のワークプレイスデザイン展示会「オルガテック東京 2026」に出展しました。今回の出展において神保電器が掲げたのは、単なる新製品の機能紹介に留まらない、「神保電器が目指す、配線器具の在り方とメッセージを伝えること」にあります。
壁面に佇む小さなパーツが、これからの働く空間、そして日々の暮らしの質をどのように豊かに変えていくのか。本コラムでは、神保電器の出展背景や、そこに込められた思想、そして空間の価値を高める最新プロダクトの魅力について深掘りします。
「オルガテック東京 2026」は、国内外から最先端のオフィス家具や空間デザイン、建築素材が一堂に会する一大イベントです。近年、この展示会では「働く空間」と「生活シーン(住まい)」の境界線が薄れ、より人間らしく、感性に訴えかける空間づくりがトレンドとなっています。
配線器具は、電気という目に見えないインフラと、人間が触れる日常の接点となる重要なインターフェースです。神保電器は、これまでも「NK SERIE(NKシリーズ)」をはじめ、無駄を削ぎ落としたノイズレスなデザインで多くのデザイナーから絶大な支持を集めてきました。
今回のオルガテック東京への出展は、同社が長年培ってきた「空間における配線器具の最適解」を、よりリアリティのあるシーンを通じて広く提案する絶好の機会となりました。機能を満たすためだけの設備パーツとしてではなく、インテリアの一部、ときには空間の物語を豊かにする「アクセント」として、配線器具の新しい価値をユーザーへストレートに届けることが出展の狙いです。
神保電器の展示ブースは、配線器具を主役に据えながらも、実際の利用シーンやインテリアとの調和を意識した極めてコンセプチュアルな空間構成となりました。
従来の建材展示会のように、製品をただ壁一面に並べてスペックを比較するのではなく、「このスイッチがあることで、空間の空気感がどう変わるか」を体感できるディスプレイを展開。特に近年注目されているニュアンスカラーの左官壁や、トレンドの木目・テクスチャー材と配線器具を組み合わせたスタイリングは、訪れた多くのデザイナーや建築関係者のインスピレーションを刺激しました。
神保電器が目指すのは、「存在を消すほどのノイズレスな美しさ」と、「自ら選びたくなるようなアクセサリーとしての美しさ」の両立です。この一見すると相反する2つのアプローチが、現代の多様化する空間デザインに対する同社からの力強いメッセージとなっています。
今回の出展において、神保電器が目指す配線器具の思想を色濃く反映している、注目の製品ラインアップを紹介します。
建築と一体化する、新発売の『J・WIDE SLIM SQUARE GRAY(J・ワイドスリム スクエア グレー)』
現代のインテリアデザイン、特に最先端のオフィスやモダンな住空間において、「グレー」の壁紙や左官材、コンクリート打ち放しの表現は非常に高い人気を誇っています。しかし、従来の白いスイッチをそこに配置すると、スイッチだけが浮いてしまい、空間のノイズになってしまうという課題がありました。
そこで神保電器が2026年5月に市場へ投入し、本展示会でも大きな話題を呼んだのが『J・WIDE SLIM SQUARE GRAY』です。 エッジの効いたシャープな直線美が特徴のスクエア形状と、壁面との段差を徹底的に抑えた薄型設計により、まるで建築の構造体の一部であるかのような一体感を生み出します。採用された「GRAY」は光沢を抑えたマットな質感で、トレンドの壁面に絶妙に馴染みつつ、空間をさりげなく引き締めます。美しい意匠性と、どこの位置からでも押しやすいワイドな操作性を両立させた、神保電器らしい機能美の結晶です。
スイッチをアートに昇華する『artific series(アーティフィックシリーズ)』
「配線器具を自分で選び、楽しむ」という、これまでにない新しいインテリアの常識を提案するのが、2025年末に発売され、本展でも異彩を放った『artific series』です。 「ワードローブから今日着る服を選ぶように、スイッチを選ぶ」をコンセプトに開発されたこのシリーズは、単なる設備としてのスイッチを「アートやアクセサリー」へと昇華させました。
特にこだわっているのが、深みのあるニュアンスカラーと細部のディテールです。
グレーシャスベージュ:気品あるグレージュに、アクセントカラーとして「カッパー(銅色)」を組み合わせた柔らかな表情。
キネティックホワイト:光と影の対比で動きが出るホワイトに、「ゴールド」を組み合わせた王道の輝き。
コンテンポラリーグレー:モノトーンすぎない温かみを持つ現代のグレーに、「プラチナ」のアクセントで自立した大人っぽさを表現。
さらに、プレートとハンドルの隙間に施された飾り枠や、英語・数字表記による手書き調フォントのネーム印刷など、照明をON/OFFする瞬間そのものが楽しみになる工夫が散りばめられています。オフィス内のミーティングルームや応接室、住まいのリビングなど、こだわりを表現したい空間に小さな「物語」を添える製品です。
デジタルとデザインの融合『NK SERIE DALI-2 インプットデバイス』
意匠性の高さだけでなく、これからのスマートオフィスを支える最先端の技術力も神保電器の強みです。展示では、国際的な照明制御のオープン規格である「DALI-2」に対応した、日本初となるインプットデバイスも注目を集めました。 定評のある「NK SERIE」のデザインのまま、高度なデジタル調光システムとシームレスに連携できるこの製品は、機能のためにデザインを妥協したくないプロフェッショナルの要求に応える、次世代のスタンダードと言えます。
なぜ、オフィスデザインにおいてこれほどまでに配線器具のディテールが重要なのでしょうか。それは、視覚的なノイズを減らすことが、ワーカーの集中力向上や心理的なストレス軽減に直結するからです。
壁一面に広がる美しいデザインのオフィスであっても、目立つ場所に安価でプラスチック感の強いスイッチが並んでいるだけで、全体の高級感や世界観は一瞬で崩れてしまいます。神保電器が追求するスクエアな形状、マットな質感、そして壁との隙間を極限までなくすフラットさは、空間の「ノイズ(雑音)」を消去する役割を果たします。
また、手で直接触れる部分だからこそ、押し心地(クリック感)や素材の手触りといった五感に響くクオリティが、その空間で過ごす時間への愛着を育みます。神保電器のブースは、そうした細部へのこだわりが、結果として働く人のエンゲージメントや創造性を高める素晴らしいワークプレイスをつくり出すということを、身をもって証明していました。
神保電器が伝えたかったこと――それは、配線器具とは単に電気を流すための道具ではなく、「空間の価値を決定づけ、人の感性を動かすもの」であるという確固たる意志です。
ミニマリズムを追求して空間に美しく溶け込むこともできれば、ワードローブからお気に入りのアクセサリーを選ぶように個性を放つこともできる。神保電器の豊富なバリエーションは、多様化する現代の建築やライフスタイルに対する、同社の深い理解と技術力の表れです。
今回の出展を機に、日本の配線器具はさらなる進化のステージへと向かうことでしょう。私たちが日々何気なく触れている壁のスイッチ。その小さな四角い世界に込められた神保電器の情熱とメッセージは、これからの働く場、そして未来の豊かな暮らしの景色を、より洗練されたものへと塗り替えていくに違いありません。
この商品について質問がありますか?コミュニティや専門家に質問してください。