
非常用発電機が動かなくても、すぐに故障と決めつける必要はありません。最も多い原因は「バッテリーのトラブル」です。まずは寿命や液量を確認しましょう。燃料フィルターの詰まりなど、簡単な部品交換で直るケースも多くあります。 ただし、基本的な対処でも改善しない場合や、設計上の標準使用期間である20〜30年を超えている場合は、機器の更新(買い替え)を検討するサインです。
災害時や停電時の命綱である「非常用発電機」。いざという時の試運転で「動かない!」となると焦ってしまいますよね。しかし、「動かない=高額な修理や故障」とすぐに決めつける必要はありません。
実は、ちょっとした確認や簡単な部品交換だけで解決するケースも多いのです。今回は、トラブル時にまず確認すべき基本のステップをご紹介します。
非常用発電機が始動しない原因として、最も頻度が高いのがバッテリー(始動用蓄電池)のトラブルです。
バッテリーの寿命(期待寿命)は過ぎていませんか? 一般的な触媒栓付きの鉛バッテリーの寿命は約5〜7年、メンテフリータイプで約2〜3年です。
液量は適切ですか? バッテリー液が不足していると、十分な電力を供給できなくなります。
「セルモーターの回りが弱い」「カチカチと音がするだけでエンジンがかからない」という場合は、まずはバッテリーの劣化や寿命を疑ってみましょう。これらは、新しいバッテリーへの交換という比較的簡単な作業で直ることがほとんどです。
バッテリーに問題がない場合、次に確認したいのが燃料まわりです。
燃料(軽油やA重油)は入っていますか?
燃料フィルターが詰まっていませんか?
経年劣化で燃料がドロドロに変質していませんか?
長期間放置された燃料は劣化し、目詰まりの原因になります。これもフィルター交換や燃料の入れ替えといった、基本的なメンテナンスで改善する可能性があります。
消耗品の交換や基本的な対処をしても動かない場合、あるいは製造からかなりの年月が経っている場合は、機器そのものの「更新(買い替え)」を検討するタイミングかもしれません。
非常用発電機の設計上の標準使用期間は、一般的に20年〜30年程度とされています。長く使い続けると、以下のようなリスクが高まります。
メーカーの部品供給が終了しており、修理ができない
いざという本番の停電時に、内部の電子基板や主要パーツが完全に破損する
「だましだまし使う」のではなく、いざという時の安心のために、時期を見極めて計画的に更新していくことも大切な防災インフラの管理です。
「どこを確認すればいいか分からない」「バッテリー交換だけで済むのかプロに見てほしい」という場合は、無理に触らず専門業者に依頼するのが一番の近道であり安全です。日頃の定期点検をしっかり行い、万が一の事態に備えましょう。
小川電機株式会社 担当:前田(1級電気施工管理技士)
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