
目に見えない電気の濁り?「高調波」がキュービクルや発電機を痛める理由
「キュービクルから最近、ブーンという濁った音がする」「電気代を浮かすためにLEDや最新のエアコンに変えたのに、なぜか電気設備の調子が悪い」 そんな怪奇現象のようなトラブル、実は「高調波(こうちょうは)」という目に見えない電気のノイズが原因かもしれません。 難しそうな「高調波」の正体を、専門用語を一切使わずに分かりやすく解説します!
高調波とは?
きれいな電気とは: 電力会社から届く電気は、本来「サラサラとしたきれいな水」のようなものです。波形で見ると、きれいな一定の波(きれいな音のドの音)をしています。
高調波(汚れた電気)とは:
電気を使う機器のせいで、そのきれいな水に「泥やゴミ」が混ざってしまい、波がギザギザに濁ってしまった状態です。
音で例えるなら、きれいな合唱の中に、一人だけ「ものすごい大声で音痴な人が混ざって、全体のハーモニーがめちゃくちゃになっている状態」です。
なぜ起きる?犯人は「省エネ機器」だった!
昔の電気機器に比べて、今の機器はとても賢くなっています。しかし、その「賢さ」が高調波を生み出す原因になっています。
主な発生源:
LED照明
インバータエアコン(省エネエアコン)
パソコンやサーバー(OA機器)
なぜ発生するの?:
これらの機器は、電気をそのまま使うのではなく、機器の内部で「使いやすいように電気を細かく切り刻んで(スイッチングして)」使っています。
この、電気を細かくカットする瞬間に、パチパチとした電気のカス(ノイズ)が電線に逆流します。これが集まったものが「高調波」です。
つまり、「エコで省エネな最新機器を入れれば入れるほど、皮肉にも電気の質は汚れていく」というジレンマが起きています。
キュービクルや非常用発電機への「大迷惑」
電気が濁ると、それを管理しているキュービクル(受電設備)や、いざという時に動く非常用発電機に大きなストレスがかかります。
影響を受ける設備 | どんなトラブルが起きる? | 分かりやすい例え |
変圧器(トランス) | 電気の濁りのせいで、通常より余計に発熱します。「ブーン」という異音(うなり音)が大きくなり、最悪の場合は寿命が縮みます。 | 砂利が混ざった水を無理やりポンプで流して、本体が熱を持っている状態。 |
コンデンサ(電気の質を整える設備) | 高調波(ノイズ)を引き寄せやすい性質があるため、ゴミが集中してしまい、過熱したり破裂したりすることがあります。 | ゴミが詰まって破裂寸前のフィルター。 |
非常用発電機 | 災害時に電気を送ろうとした際、建物側から汚れた電気(高調波)が逆流してくると、発電機のコンピューターがパニックを起こし、安全装置が誤作動して止まってしまうことがあります。 | 繊細なエンジンに不純物の多いガソリンを注いでしまい、エンストするようなもの。 |
まとめ:電気の健康診断をしよう
結論: 高調波は、現代の便利な生活(省エネ)の裏返しで生まれる「電気の生活習慣病」のようなものです。
目に見えないため放置されがちですが、キュービクルが悲鳴を上げたり、非常用発電機がいざという時に動かなかったりしたら大変です。
最後に一言: 「最近キュービクルの音が気になる」「機材を新しくしてから電気トラブルが増えた」という場合は、電気設備を扱う専門会社に相談し、電気の質を測る「健康診断」をしてみることをおすすめします。
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