
非常用発電機が実際の災害や停電時に動かない事態を防ぐには、月1回の試運転と、不動原因の約8割を占める「バッテリー」の管理が重要です。 バッテリーには5〜7年の寿命があり、液枯れやセルの回転不良といった劣化サインを見逃さず、寿命が来たら予防的に計画交換する必要があります。 交換や点検でお困りなら、電気設備のプロ、小川電機株式会社(担当:前田、0120-855-086)へ。専門メディア「電気設備ドットコム(https://www.reformhiyo.com/)」でもお役立ち情報を発信中です。
災害や突然の停電など、万が一の事態に人命や財産を守るための「非常用発電機」。普段は使う機会がありませんが、いざ電力が途絶えた瞬間に確実に起動しなければならない極めて重要な設備です。
しかし、全国各地のビルや工場で、いざという時に「起動しない」というトラブルが後を絶ちません。今回は、発電機が動かないことに気づくシチュエーションを整理し、不動原因の大部分を占める「バッテリー(始動用蓄電池)」に特化して、その重要性と適切な管理方法を解説します。
非常用発電機が動かないことに気づくタイミングは、主に以下の3つです。その状況によって、受ける被害や精神的ダメージは大きく異なります。
【最悪のケース】実際の「大規模災害時」に動かない
最も避けるべきなのが、台風や地震などの災害による停電時に起動しないケースです。
インフラが寸断された極限状態において発電機が動かないと、病院の医療機器の停止、消火設備の麻痺、避難誘導灯が消えることによるパニックなど、人命に関わる致命的な事態を招きます。この状況では即座に修理業者を呼ぶこともできず、社会的信用も失墜します。
【次に大変なケース】日常的な「部分停電・設備トラブル」で動かない
災害規模でなくとも、落雷や周囲の事故による一時的な停電時に動かないケースです。
サーバー強制シャットダウン、工場の生産ライン停止、冷蔵設備の停止による損害など、数時間〜数日の業務停止で多大な経済的損失とビジネスへの打撃につながります。
【運が良かったと思うべきケース】「年1回の点検時」に発見される
最も幸運なのは、法定点検や定期メンテナンス時に「動かないこと」が発覚するケースです。通常通り電気が通っており、専門業者もその場にいるため、停電が起きる前に冷静に修理・部品手配が可能です。
年1回の点検で異常を見つけられるのは幸運ですが、それだけでは「残り364日は正常に動くか分からない状態」になってしまいます。非常用発電機は、長期間放置するほど内部のオイル枯れやゴム製品の劣化、バッテリーの放電が進み、故障しやすくなります。
「月1回、10分〜15分程度の空運転(試運転)」を自主的に行うことを強く推奨します。
定期的にエンジンを動かすことで各部にオイルを循環させ、故障を未然に防ぎ、始動時の異音やセルの弱さといった初期の不具合にも早く気づくことができます。
非常用発電機が起動しないトラブル原因の約7割〜8割を占めるのが、エンジンを始動させる「スターター用バッテリー」の不良・劣化です。
発電機は通常、常時バッテリーを充電する仕組みですが、日常点検の電圧計は「正常値」を示すことがよくあります。しかし、蓄電池が劣化していると、セルモーターを回す瞬間(大電流時)に急激に電圧が下がり、エンジンを始動できません。
目視や表面的な電圧値だけでは寿命を判断しにくいのが、バッテリートラブルの恐ろしい点です。
バッテリーは「動かなくなったら換える」のではなく、「寿命が来たら予防的に交換する」ことが維持管理の基本です。
種類 | 期待寿命(交換周期の目安) | 備考 |
|---|---|---|
触媒栓付鉛蓄電池(HS形など) | 約5年〜7年 | 定期的な補水が必要 |
制御弁式鉛蓄電池(MSE形など) | 約5年〜7年 | メンテナンスフリー |
ベント形アルカリ蓄電池(AM形など) | 約10年〜15年 | |
自動車用蓄電池の流用 | 約2年〜3年 |
※周囲温度が10℃上がるとバッテリーの寿命は半分になると言われています。夏場に高温になる環境では、より早い周期の交換が必要です。
以下の症状が1つでも見られる場合は、バッテリーが寿命を迎えています。速やかに交換を手配してください。
セルモーターの回転が弱い…スタート時の音が「キュ、キュ、キュ」と明らかに遅く重い
バッテリー本体が熱い・異臭…充電中に卵が腐った臭いや酸っぱい臭い(硫化水素)がする
ケースが膨らんでいる…側面が膨らみ、内部でガス圧が高まっている
端子周辺に白い粉…液漏れなどにより硫酸塩結晶が付着し接触不良が発生している
電解液の量が減っている(液式)…液面が下限線(LOWER)を下回り内部極板が露出している
非常用発電機のバッテリーは高電圧・大容量のため、接続誤りによる制御盤の破損やショートによる感電・爆発事故の恐れがあり、必ず専門資格を持つプロにご依頼ください。
もし現在、定期点検を任せている業者がいない場合や、他社との見積比較(セカンドオピニオン)を希望される場合は、以下の窓口までお気軽にご相談ください。
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非常用発電機は、まさに「もしもの時の保険」です。「点検しているから大丈夫」と過信せず、まずは以下の2点を確認してください。
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