
発電の仕組みとは?発電所の種類とそれぞれの特徴をわかりやすく解説
私たちが普段使っている電気は、どのようにして作られているのでしょうか。 電気は、発電所でさまざまなエネルギーを利用して作られています。発電所には、火力発電所、水力発電所、原子力発電所、太陽光発電所、風力発電所など、さまざまな種類があります。 この記事では、発電の基本的な仕組みと、代表的な発電所の種類や特徴について、電気の基礎知識としてわかりやすく解説します。
発電とは?
発電とは、簡単にいうと、さまざまなエネルギーを電気エネルギーに変えることです。
私たちの身の回りには、水、風、燃料、太陽の光、地下の熱など、さまざまなエネルギーがあります。
発電所では、これらのエネルギーを利用して電気を作っています。
では、どのようにして電気に変えているのでしょうか。
身近な「自転車のライト」から発電の仕組みを知る
発電の仕組みをイメージするには、自転車のライトが分かりやすい例です。
自転車には、車輪の回転を利用して電気を作る「ダイナモ」と呼ばれる発電機が使われることがあります。
自転車を走らせると車輪が回転し、その回転を利用して発電機内部の磁石とコイルが相対的に動きます。
このとき、電磁誘導という現象によって電気が発生します。
つまり、
自転車を走らせる
↓
車輪が回転する
↓
その回転を利用して発電する
↓
電気が発生する
↓
ライトが点灯する
という仕組みです。
実際の発電機にはさまざまな構造がありますが、何らかのエネルギーを利用して発電機を動かし、電気を作るという考え方は、発電を理解するうえで重要なポイントです。
発電所ではどのように電気を作る?
大規模な発電所でも、基本的な考え方は同じです。
例えば、水力発電では水の力、風力発電では風の力を利用します。
火力発電や原子力発電では、熱によって蒸気を作り、その蒸気の力でタービンを回します。タービンの回転が発電機に伝わることで電気が作られます。
このような発電では、
エネルギー → タービンなどを動かす → 発電機 → 電気
という流れになります。
ただし、すべての発電方法でタービンを使うわけではありません。
例えば太陽光発電は、太陽電池を使って太陽の光を直接電気に変換します。
このように、利用するエネルギーによって電気を作る方法が異なることが発電の大きな特徴です。
発電所にはどんな種類がある?
代表的な発電方法には、次のようなものがあります。
発電方法 | 利用するエネルギー | 主な特徴 |
|---|---|---|
火力発電 | 石炭・天然ガスなど | 燃料を燃やした熱を利用する |
水力発電 | 水の力 | 水の流れや落差を利用する |
原子力発電 | 核分裂による熱 | 熱で蒸気を作りタービンを回す |
風力発電 | 風 | 風の力で風車を回す |
太陽光発電 | 太陽の光 | 太陽電池で光を直接電気に変換する |
地熱発電 | 地下の熱 | 地下の熱で蒸気などを作る |
バイオマス発電 | 木材などの生物由来資源 | 生物由来の資源を燃料として利用する |
それぞれ利用するエネルギーや発電方法に違いがあります。
火力発電
火力発電は、石炭や天然ガスなどの燃料を利用して発電します。
基本的な流れは、
燃料を燃やす
↓
熱で蒸気を作る
↓
蒸気でタービンを回す
↓
発電機が回る
↓
電気が生まれる
というものです。
日本では現在も火力発電が大きな割合を占めています。
資源エネルギー庁によると、2024年度の発電電力量は9,911億kWhでした。このうち、天然ガス、石炭、石油等を合わせた化石燃料による発電は6,690億kWhで、全体の67.5%を占めています。内訳は、天然ガスが3,194億kWh、石炭が2,785億kWh、石油等が711億kWhです。
水力発電
水力発電は、水が持っているエネルギーを利用して発電します。
ダムなどに水を貯め、高い場所から水を流すことで水車やタービンを回し、発電機を動かします。
水 → 水車・タービン → 発電機 → 電気
という流れです。
水力発電は、水という自然のエネルギーを利用することが特徴です。
2024年度の水力発電による発電電力量は735億kWhで、発電電力量全体の約7.4%を占めています。
原子力発電
原子力発電は、原子核が分裂するときに発生する熱を利用して発電します。
発生した熱で蒸気を作り、その蒸気でタービンを回して発電機を動かします。
つまり、
核分裂による熱 → 蒸気 → タービン → 発電機 → 電気
という流れです。
火力発電と同じように蒸気を利用しますが、蒸気を作るための熱源が異なります。
2024年度の原子力発電による発電電力量は935億kWhで、全体の約9.4%でした。
風力発電
風力発電は、風の力を利用して発電します。
風が風車のブレードを回し、その回転を利用して発電機を動かします。
風 → 風車 → 発電機 → 電気
という仕組みです。
燃料を燃やす必要がない一方、風の強さや風が吹く時間によって発電量が変化するという特徴があります。
2024年度の風力発電による発電電力量は117億kWhでした。
太陽光発電
太陽光発電は、太陽の光を利用して発電します。
太陽電池に光が当たることで電気が発生するため、火力発電や水力発電のようにタービンを回す必要がありません。
太陽の光 → 太陽電池 → 電気
というシンプルな仕組みです。
太陽の光を直接電気に変換できることが特徴ですが、天候や時間帯によって発電量が変化します。
2024年度の太陽光発電による発電電力量は981億kWhで、全体の約9.9%を占めています。
地熱発電
地熱発電は、地下にある熱を利用して発電します。
地下の熱によって作られた蒸気などを利用してタービンを回し、発電機を動かします。
地下の熱 → 蒸気 → タービン → 発電機 → 電気
という流れです。
火力発電や原子力発電と同じように蒸気を利用しますが、熱源が地下にあることが大きな違いです。
2024年度の地熱発電による発電電力量は39億kWhでした。
バイオマス発電
バイオマス発電では、木材や農業・食品関連の廃棄物など、生物由来の資源を燃料として利用します。
燃料を燃やすなどして熱を作り、その熱を利用して蒸気を作り、タービンを回す方式などがあります。
燃料を利用するという点では火力発電と似ていますが、利用する燃料が異なります。
2024年度のバイオマス発電による発電電力量は414億kWhでした。
日本ではどの発電方法が多い?
2024年度の日本の発電電力量は、9,911億kWhでした。
そのうち、化石燃料による発電が67.5%、原子力が9.4%、再生可能エネルギー(水力を含む)が23.1%となっています。
再生可能エネルギーの内訳を見ると、水力7.4%、太陽光9.9%、風力1.2%、地熱0.4%、バイオマス4.2%となっています。
このように、日本では一つの発電方法だけで電気を作っているわけではありません。さまざまな発電方法を組み合わせて電力を供給しています。
また、資源エネルギー庁は、日本のエネルギー政策について、安全性を前提に、安定供給、経済効率性、環境への適合を同時に考える「S+3E」を基本方針として掲げています。
まとめ
発電とは、さまざまなエネルギーを電気エネルギーに変えることです。
水、風、燃料、地下の熱、太陽の光など、利用するエネルギーによって発電方法は異なります。
火力、水力、原子力、風力などでは、タービンなどの回転を利用して発電機を動かす方式が使われています。一方、太陽光発電では太陽の光を直接電気に変換します。
まずは、「どんなエネルギーを使って、どのように電気を作っているのか」を理解することが、発電の仕組みを学ぶ第一歩です。
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