
第二種電気工事士の仕事とは?現場で実際に行う作業内容を徹底解説|スラブ配管・入線・結線・器具取付け
「第二種電気工事士を取得すると、実際にどんな仕事をするの?」 資格取得を目指している方の中には、このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。 第二種電気工事士は、一般住宅や小規模な店舗などの電気設備工事に関わるための重要な資格です。 しかし、電気工事の現場では、コンセントや照明器具を取り付けるだけではありません。 新築工事では、コンクリートを打設する前のスラブ配管、壁の中への配管、電線を通す入線工事、電線同士を接続する結線作業、分電盤への接続、照明器具やコンセントの取付けなど、多くの工程があります。 この記事では、第二種電気工事士を目指す方に向けて、電気工事士が現場で実際に行う作業内容と工事の流れをわかりやすく解説します。
1.第二種電気工事士はどんな仕事をする資格?
第二種電気工事士は、一般住宅や店舗などの一定の電気工事を行うために必要となる国家資格です。
電気工事の仕事では、電線を接続したり、コンセントやスイッチを取り付けたり、照明設備を施工したりします。
代表的な作業には、次のようなものがあります。
電気配管工事
スラブ配管工事
ボックス取付け
壁配管工事
入線工事
ケーブル配線
電線の接続・結線
コンセント取付け
スイッチ取付け
照明器具取付け
分電盤への配線
接地工事
電気設備の試験・確認
つまり、第二種電気工事士は、建物の中に電気を安全に届けるための工事を行う仕事と考えるとわかりやすいでしょう。
2.新築工事では何をするの?
電気工事の現場は、建物が完成してから電線を入れるわけではありません。
新築マンション・住宅・店舗・ビルなどでは、建物ができていく工程に合わせて電気工事を進めます。
大まかな流れは、
墨出し
↓
スラブ配管
↓
ボックス施工
↓
コンクリート打設
↓
立上り・壁配管
↓
入線
↓
結線
↓
器具取付け
↓
分電盤結線
↓
試験・検査
となります。
では、それぞれの作業を見ていきましょう。
3.墨出し作業
電気工事の最初の重要な作業の一つが「墨出し」です。
墨出しとは、図面を確認しながら、
コンセントの位置
スイッチの位置
照明器具の位置
電気配管の位置
分電盤の位置
ボックスの位置
などを、実際の建物にマーキングしていく作業です。
電気工事では、数センチの位置の違いが仕上がりに影響することがあります。
そのため、図面を正確に読み取る力が重要になります。
4.スラブ配管工事
新築工事で特徴的な作業が「スラブ配管」です。
スラブとは、簡単にいうと建物の床や天井を構成するコンクリート部分です。
コンクリートを打設する前に、電気配線用の配管を所定の位置に設置します。
例えば、
CD管
PF管
その他の電線管
などを使用します。
配管を図面通りに配置し、コンクリートを打設した際に動かないように適切に固定します。
ここで重要なのが、
「コンクリートを打った後に電線を通せる状態にしておく」
ことです。
スラブ配管の段階で施工ミスがあると、後工程で大きな手戻りが発生することがあります。
5.ボックス取付け
スイッチやコンセント、照明器具などを取り付ける場所には、電気工事用のボックスを設置します。
代表的なものとして、
アウトレットボックス
スイッチボックス
埋込ボックス
などがあります。
例えば、壁にコンセントを取り付ける場合、
配管 → ボックス → 電線 → コンセント
という流れで電気設備が構成されます。
ボックスの位置や高さが悪いと、完成後のスイッチやコンセントが正しい位置に取り付けられません。
そのため、ボックス施工も非常に重要な作業です。
6.立上り配管・壁配管
スラブ配管が終わった後は、壁や天井などに電線を通すための配管を施工します。
これを「立上り配管」や「壁配管」などと呼びます。
配管は、単純に取り付ければよいわけではありません。
他の設備工事、
給水配管
排水管
空調設備
消防設備
通信設備
などとの取り合いを考えながら施工します。
そのため、電気工事士には他の設備との位置関係を考える能力も必要です。
7.入線工事
配管工事が完成すると、いよいよ電線を配管の中に通します。
これが「入線工事」です。
例えば、住宅のコンセント回路などでは、VVFケーブルなどを使用します。
入線作業では、
配管の状態を確認
呼び線などを準備
電線を通す
必要な長さを確保
電線を整理
次の結線作業に備える
という作業を行います。
長い配管や曲がりの多い配管では、電線を通すのが難しくなることがあります。
そのため、配管施工の段階から、
「後で電線を入れやすい配管にする」
ことが重要です。
8.ケーブル配線
電気工事では、配管に電線を通すだけではありません。
配管を使用せず、ケーブルを直接施工する方法もあります。
例えば、
VVFケーブル
EM-EEFケーブル
その他の電力ケーブル
などを使用します。
ケーブルを適切な方法で支持し、他の設備や建築部材との干渉を避けながら施工します。
9.結線作業
入線が終わったら、電線を接続します。
これが「結線」です。
例えば、
電源 → スイッチ → 照明器具
という回路を作るために、電線を正しく接続します。
また、
ジョイントボックス内の接続
コネクタによる接続
差込形コネクタ
リングスリーブによる接続
端子台への接続
など、施工方法に応じた接続を行います。
第二種電気工事士の技能試験でも、電線接続は重要なポイントです。
10.コンセント・スイッチの取付け
壁の仕上げが進むと、コンセントやスイッチなどの器具を取り付けます。
代表的なものは、
コンセント
スイッチ
調光スイッチ
USBコンセント
防水コンセント
200Vコンセント
などです。
電線を正しい端子に接続し、器具をボックスに固定します。
11.照明器具の取付け
照明器具の取付けも電気工事の代表的な仕事です。
例えば、
LEDシーリングライト
ダウンライト
ベースライト
ブラケットライト
屋外照明
誘導灯
などがあります。
器具を取り付けるだけでなく、重量のある器具については適切な支持方法を検討する必要があります。
12.分電盤の配線・結線
建物の電気設備の中心となるのが分電盤です。
分電盤には、
主幹ブレーカー
分岐ブレーカー
漏電遮断器
中性線
接地線
各回路の電線
などが接続されます。
例えば、
主幹ブレーカー
↓
分岐ブレーカー
↓
照明回路・コンセント回路・エアコン回路など
という形で各回路へ電気を分配します。
分電盤の結線では、誤配線を防ぐために回路を確認しながら作業することが重要です。
13.接地(アース)工事
電気設備には、感電や漏電などの事故を防ぐために接地工事が必要になる場合があります。
一般的には「アース」と呼ばれるものです。
例えば、
エアコン
IH
電気温水器
屋外設備
特定の機器
などでは接地が重要になります。
電気工事士にとって、接地に関する知識は非常に重要です。
14.電気工事の最後は「試験・検査」
電気工事は、器具を取り付けたら終わりではありません。
施工後には、必要な試験や確認を行います。
代表的なものには、
導通確認
絶縁抵抗測定
接地抵抗測定
電圧確認
極性確認
漏電遮断器の動作確認
などがあります。
「電気がついたから大丈夫」ではなく、
安全に使用できる状態になっているか
を確認することが重要です。
15.電気工事士の仕事は「配線するだけ」ではない
ここまで紹介したように、電気工事士の仕事は非常に多岐にわたります。
特に現場では、
図面を見る
↓
墨出しする
↓
配管する
↓
ボックスを設置する
↓
入線する
↓
結線する
↓
器具を取り付ける
↓
試験する
という一連の流れを理解することが大切です。
さらに、実際の現場では他の職種との調整も必要です。
電気工事だけで建物が完成するわけではありません。
大工、設備、空調、消防、内装など、さまざまな職種と協力して工事を進めます。
16.第二種電気工事士の資格取得で身につく知識
第二種電気工事士の試験では、現場で必要となる基本的な電気工事の知識を学びます。
例えば、
電線
電線管
配線器具
ブレーカー
電気回路
電気工事工具
接地
電気工事の施工方法
電気工事の法令
配線図
などです。
技能試験では、実際に工具を使って配線作業を行います。
そのため、第二種電気工事士は、
「電気について勉強する資格」
だけではなく、
「電気工事の基本作業を身につける資格」
でもあります。
17.第二種電気工事士を取得すると仕事の幅が広がる
資格取得後は、電気工事会社などで経験を積みながら、さまざまな工事を覚えていくことができます。
例えば、
住宅工事
コンセント、スイッチ、照明、分電盤など。
店舗工事
照明、コンセント、動力、看板電源など。
新築工事
スラブ配管、壁配管、入線、結線、器具取付けなど。
改修工事
既設配線の変更、コンセント増設、照明改修など。
EV充電設備
電気自動車用充電設備の電源工事など。
太陽光・蓄電池
住宅や施設の電源設備に関わる工事など。
このように、資格を取得すると電気工事の世界に入るための大きな一歩になります。
18.これからの電気工事士に求められる仕事
今後は、従来の住宅電気工事だけではなく、
EV充電設備
太陽光発電
蓄電池
V2H
省エネ設備
LED照明
IoT住宅
など、電気を利用する設備がさらに増えていくことが考えられます。
特にEVの普及によって、住宅や店舗、マンション、商業施設などで充電設備を施工する仕事は、電気工事士と非常に関係の深い分野です。
電気工事士を目指すのであれば、資格試験の勉強だけではなく、
「実際の現場では、どのように電気設備が作られていくのか」
を理解しておくと、資格取得後の仕事にも役立ちます。
19.まとめ|第二種電気工事士は「現場で電気をつくる仕事」
第二種電気工事士の仕事は、単純にコンセントや照明を取り付けるだけではありません。
新築工事では、
墨出し
→ スラブ配管
→ ボックス施工
→ 壁・立上り配管
→ 入線
→ 結線
→ 分電盤結線
→ コンセント・スイッチ取付け
→ 照明器具取付け
→ 試験・検査
という多くの工程があります。
そして、これらの作業を正確かつ安全に行うことが電気工事士の重要な役割です。
第二種電気工事士を取得することで、電気工事の仕事を始めるための重要な資格を得ることができます。
これから資格取得を目指す方は、試験問題だけを見るのではなく、
「この配線は現場のどこで使われているのか?」
「この電線管は何のために施工するのか?」
「入線した後、どのように結線されるのか?」
という視点で勉強すると、電気工事の理解がより深まります。
電気工事士を目指すなら、資格取得と現場作業の知識をセットで身につけることが、将来のスキルアップにつながります。
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