
「世界をつなぐ、未来を編む」——矢崎グループが歩む「社是」の実践と革新の軌跡
1941年創業の矢崎グループは、自動車の神経「ワイヤーハーネス」で世界屈指のシェアを誇るグローバル企業です。「世界と共にある企業」「社会から必要とされる企業」という社是のもと、独自の大家族主義と現地現物の精神で信頼を築いてきました。 現在は自動車部品に留まらず、生活環境機器や循環型社会への貢献など多角的に事業を展開。CASE革命やカーボンニュートラルといった歴史的転換期においても、軽量化技術やEV対応で次世代モビリティを支え、人と地球の未来を繋ぐ革新を続けています。
世界をつなぐ、未来を編む――矢崎グループが歩む「社是」の実践と革新の軌跡
世界中の道路を走る自動車。その複雑な制御を支える「神経」とも言える部品、ワイヤーハーネスで世界トップクラスのシェアを誇るのが矢崎グループです。1941年の創業以来、一貫して「世界と共にある企業」「社会から必要とされる企業」を目指してきた同グループの強さは、単なる技術力だけではありません。
本稿では、矢崎総業株式会社を中心に、その類稀なる歴史、ユニークな社風、そして100年企業に向けて描き出す未来像を紐解きます。
1. 黎明期から世界へ:挑戦の歴史
矢崎グループの歴史は、創業者・矢崎貞美氏が1929年に日本で初めて自動車用配線(ワイヤーハーネス)を販売したことに遡ります。当時の日本はまだ馬車や人力車が残る時代。自動車産業の未来を確信した貞美氏の先見の明が、現在の巨大組織の礎となりました。
創業とワイヤーハーネスの誕生
1941年、矢崎総業株式会社が設立。第二次世界大戦後の混乱期を経て、高度経済成長とともに日本の自動車産業は爆発的な発展を遂げます。矢崎はこの波に乗り、単なる部品メーカーではなく、「システムの提案者」としての地位を確立しました。ワイヤーハーネスは、電力を供給し、情報を伝達する重要なインフラです。車種ごとに数千もの回路を最適化する高度な生産管理と技術力が、トヨタをはじめとする世界のトップメーカーに認められていきました。
グローバル展開の先駆者
矢崎の特筆すべき点は、その驚異的な海外展開の早さです。1962年にはタイに初の海外生産拠点を設立。これは、現在多くの企業が行っている「コスト削減のための海外移転」とは一線を画すものでした。「現地で作り、現地の雇用を創出し、現地に貢献する」という信念のもと、現在では世界40カ国以上に拠点を構える、文字通りのグローバル企業へと成長を遂げました。
2. 独自の企業文化:「社是」という名の背骨
矢崎グループを語る上で欠かせないのが、揺るぎない「社是」の存在です。
「世界と共にある企業」
「社会から必要とされる企業」
この一見シンプルで普遍的な言葉が、全社員の行動指針として深く浸透しています。
「大家族主義」と「現地現物」
矢崎の社風を象徴する言葉に「大家族主義」があります。これは単なる仲良しグループを指すのではありません。社員を家族のように大切にし、互いに助け合う一方で、厳しい環境でも自立して生き抜く強さを育む文化です。また、製造現場を重視する「現地現物」の精神も徹底されています。問題が起きれば現場へ行き、自分の目で確かめ、最適解を導き出す。この泥臭くも誠実な姿勢が、顧客からの絶大な信頼に繋がっています。
独自の教育制度:サマーキャンプ
矢崎グループの特徴的な取り組みの一つに、社員の子供たちを対象とした「世界サマーキャンプ」があります。国籍の異なる子供たちが共に生活し、異文化を肌で感じるこのプログラムは、将来のグローバル市民を育てるという社会貢献の一環であり、矢崎が「人」をいかに大切にしているかの象徴と言えるでしょう。
3. 多角化する事業:自動車の枠を超えて
「矢崎=ワイヤーハーネス」というイメージが強いですが、実はその事業領域は驚くほど多岐にわたります。これは、自動車業界の変動に左右されない強固な経営基盤を築くと同時に、社会のニーズに柔軟に応えてきた結果です。
生活環境機器事業
ガスメーター、ガス警報器、太陽熱利用機器、吸収式冷温水機など、「エネルギーの見える化」と「効率化」を軸にした製品群を展開しています。新事業(循環型社会への挑戦)
農業事業や木質バイオマス、リサイクル事業などにも積極的に参入。部品メーカーの枠を飛び出し、「社会のインフラ全体を支える」という志が見て取れます。
4. 未来へのメッセージ:CASEとカーボンニュートラル
現在、自動車業界は「100年に一度の変革期」にあります。CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)の進展により、車は単なる移動手段から、移動するITデバイスへと進化しています。
次世代モビリティへの対応
電気自動車(EV)化が進む中で、ワイヤーハーネスには「軽量化」と「高電圧対応」が求められます。矢崎はアルミニウム電線の採用や、電力制御ユニットの高効率化など、次世代のスタンダードを構築しています。
カーボンニュートラルへの誓い
2026年現在、地球環境への配慮は企業の生存条件となりました。矢崎グループは「YAZAKI環境基本方針」に基づき、製品のライフサイクル全体でのCO2排出削減を加速させています。
「私たちが守るのは、車ではなく、その車が走る未来の地球である」——この姿勢こそが、次の100年を牽引する力となります。
5. 結び:矢崎総業が選ばれ続ける理由
矢崎総業の強さは、最先端の技術力以上に、「変わらない信念」と「変わり続ける勇気」の両立にあるのではないでしょうか。
どんなにテクノロジーが進化しても、その中心には常に「人」がいます。創業から受け継がれる「社会から必要とされる」という純粋な問いかけを、世界中の拠点で実践し続けること。それが、矢崎グループが真のグローバルリーダーであり続ける理由です。
「One for All, All for One」の精神で、世界中の道に、そして人々の暮らしに光を灯し続ける矢崎総業。その配線が紡ぐ未来は、これまで以上に明るく、そして力強いものになるはずです。
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