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第二種電気工事士の絶縁抵抗測定とは?測定方法・手順・判定基準を初心者向けに解説

第二種電気工事士の絶縁抵抗測定とは?測定方法・手順・判定基準を初心者向けに解説

2026年10月23日

第二種電気工事士の資格取得を目指す方にとって、学科試験で重要なテーマの一つが「絶縁抵抗測定」です。 絶縁抵抗測定は、電線や電気設備の絶縁状態を確認し、漏電や感電などの事故を防ぐために行う測定です。試験では、測定に使用する計器や測定方法、絶縁抵抗値の判定基準などが問われます。 この記事では、第二種電気工事士の試験対策として、絶縁抵抗測定の基本から具体的な測定手順、覚えておきたい数値まで、初心者にもわかりやすく解説します。

1. 絶縁抵抗測定とは?

絶縁抵抗測定とは、電線と電線の間や、電線と大地の間における電気の漏れにくさを調べる測定です。

電気設備では、電流が決められた経路を流れるように、電線の周囲をビニルなどの絶縁物で覆っています。

しかし、絶縁物が劣化したり、傷ついたり、水分を含んだりすると、電流が本来の経路から漏れるおそれがあります。

このような絶縁不良を確認するために、絶縁抵抗計を使用します。

絶縁抵抗測定を行う目的

絶縁抵抗測定には、主に次の目的があります。

  • 漏電や感電事故を防止する

  • 電線や電気設備の絶縁状態を確認する

  • 電気設備の施工後に異常がないか確認する

  • 経年劣化や絶縁不良の兆候を把握する

第二種電気工事士の試験では、絶縁抵抗測定の目的と、使用する測定器をセットで覚えておきましょう。

2. 絶縁抵抗測定に使用する計器

絶縁抵抗測定には、絶縁抵抗計(メガー)を使用します。

絶縁抵抗計は、測定対象に直流電圧を加え、流れる電流などから絶縁抵抗を測定する計器です。

測定結果は「MΩ(メガオーム)」という単位で表示されます。

  • Ω(オーム):電気抵抗の単位

  • kΩ(キロオーム):1,000Ω

  • MΩ(メガオーム):1,000,000Ω

一般に、絶縁抵抗値が大きいほど電流が漏れにくいことを示します。

ただし、実際の設備の良否は、適用される基準や設備の条件に基づいて判断する必要があります。

絶縁抵抗計とテスターの違い

テスターは、電圧・電流・抵抗などを測定する計器です。

一方、絶縁抵抗計は、絶縁状態を確認するための測定電圧を加えて絶縁抵抗を測定します。

そのため、一般的なテスターによる抵抗測定だけでは、絶縁抵抗計による測定の代わりにはなりません。

3. 絶縁抵抗の判定基準

第二種電気工事士の学科試験で特に重要なのが、電路の使用電圧と対地電圧に応じた絶縁抵抗値の基準です。

電気設備に関する技術基準を定める省令第58条では、電気使用場所の低圧電路について、次の絶縁抵抗値が定められています。

電路の使用電圧の区分

絶縁抵抗値

300V以下で、対地電圧150V以下

0.1MΩ以上

300V以下で、対地電圧150Vを超えるもの

0.2MΩ以上

300Vを超えるもの

0.4MΩ以上

出典:電気設備に関する技術基準を定める省令第58条

数値を覚えるコツ

試験対策では、次のように整理すると覚えやすくなります。

  • 0.1MΩ:300V以下・対地電圧150V以下

  • 0.2MΩ:300V以下・対地電圧150V超

  • 0.4MΩ:300V超

重要なのは、使用電圧が300V以下かどうかだけでなく、対地電圧が150V以下かどうかも確認することです。

なお、上記は電路の絶縁性能に関する基準です。実際の測定では、回路の種類や接続機器、適用される規定なども確認します。

4. 絶縁抵抗測定の方法と手順

絶縁抵抗測定では、測定する対象に応じて、電線相互間と電路と大地間を測定します。

実際の電気設備を測定する際は、感電や機器の損傷を防ぐため、適切な資格・知識を持つ者が安全手順に従って作業することが重要です。

手順1:測定する回路を確認する

まず、測定する電路の使用電圧や回路構成を確認します。

単相100V回路、単相3線式100/200V回路、三相200V回路など、回路の種類によって測定する箇所や判定条件が異なります。

手順2:電源を切り、無電圧を確認する

測定対象の電源を遮断し、適切な検電器などを用いて無電圧であることを確認します。

電源を切ったつもりでも、別回路からの給電や蓄積された電荷が残っている可能性があります。測定前には、回路の状態を確実に確認してください。

手順3:測定対象に応じて回路を準備する

電線相互間の測定では、接続されている負荷や電子機器などが測定に影響したり、測定電圧によって損傷したりする可能性があります。

そのため、機器の取扱説明書や適用される測定手順を確認し、必要に応じて負荷を切り離します。

電路と大地間の測定についても、回路構成や接地方式を確認して測定箇所を決定します。

手順4:絶縁抵抗計を接続する

絶縁抵抗計の測定端子を、測定対象に応じて接続します。

一般的には、L端子を測定する電路側、E端子を大地側などに接続します。

ただし、具体的な接続箇所は回路の種類や測定方法によって異なるため、回路図や計器の取扱説明書に従ってください。

手順5:測定電圧を設定して測定する

測定対象の定格や接続機器の仕様に適した測定電圧を選択し、絶縁抵抗を測定します。

測定電圧の選択を誤ると、接続機器を損傷するおそれがあります。

実務では、単に電圧が高い設定を選ぶのではなく、対象設備に適した設定を選ぶことが大切です。

手順6:測定値を読み取り、判定する

絶縁抵抗計に表示された値を読み取り、適用される判定基準と比較します。

例えば、使用電圧300V以下・対地電圧150V以下の電路で、適用基準が0.1MΩ以上の場合、測定値が0.15MΩであれば、その数値は基準値を上回っています。

ただし、実際の設備では、測定値だけでなく、設備の仕様や測定条件なども確認する必要があります。

手順7:測定後に残留電荷を確認する

絶縁抵抗計による測定後は、測定対象に電荷が残る場合があります。

計器の取扱説明書に従って放電処理を行い、残留電圧がないことを確認してから、測定リードを取り外します。

測定対象を不用意に触れないことも重要です。

5. 電線相互間と電路・大地間の違い

絶縁抵抗測定では、測定する箇所の違いを理解しておくことが大切です。

電線相互間の絶縁抵抗測定

電線相互間の測定は、電線と電線の間の絶縁状態を確認するために行います。

例えば、単相回路の電線間や、三相回路の各相間などが測定対象になります。

電路と大地間の絶縁抵抗測定

電路と大地間の測定は、電線と大地の間の絶縁状態を確認するために行います。

電路から大地へ電流が漏れるおそれがないかを確認するうえで重要な測定です。

第二種電気工事士の学科試験では、測定対象が「電線相互間」なのか「電路と大地間」なのかを問題文から読み取ることがポイントです。

6. 絶縁抵抗測定で注意すべきポイント

絶縁抵抗測定では、正しい測定方法を理解するだけでなく、安全面にも注意する必要があります。

電子機器を接続したまま測定しない

電子機器や制御機器などは、絶縁抵抗計の測定電圧によって損傷する可能性があります。

測定前に、対象機器の仕様やメーカーの指示を確認してください。

電源が入った状態で測定しない

一般的な絶縁抵抗測定は、対象回路を停電させ、無電圧を確認してから実施します。

活線状態での測定は感電や機器の損傷につながるため、通常の測定手順として行ってはいけません。

測定値が低い場合は原因を調べる

絶縁抵抗値が基準を下回る場合、電線の損傷、絶縁物の劣化、湿気、接続機器の影響などが考えられます。

原因を特定し、必要な修理や再測定を行うことが重要です。

絶縁抵抗計の設定を確認する

測定対象に適さない測定電圧を使用すると、機器を損傷する可能性があります。

計器の設定や測定端子の接続方法を、作業前に確認しましょう。

7. 第二種電気工事士の試験で押さえておきたいポイント

絶縁抵抗測定に関する問題では、次の項目を重点的に学習しましょう。

  1. 絶縁抵抗測定に使用する計器は「絶縁抵抗計」である。

  2. 絶縁抵抗の単位は「MΩ」である。

  3. 電線相互間と電路・大地間の測定の違いを理解する。

  4. 使用電圧と対地電圧に応じた判定基準を覚える。

  5. 測定対象に適した測定電圧を選択する必要がある。

  6. 測定前の停電・無電圧確認と、測定後の放電処理が重要である。

これらを理解しておくことで、単なる暗記に頼らず、問題文の条件に応じて適切な答えを選びやすくなります。

8. 絶縁抵抗測定に関する練習問題

ここでは、第二種電気工事士の学科試験を想定した練習問題を紹介します。

問題1

絶縁抵抗測定に使用する計器として、正しいものはどれでしょうか。

A. 電流計

B. 絶縁抵抗計

C. 周波数計

D. 照度計


正解:B. 絶縁抵抗計

解説:絶縁抵抗測定では、絶縁抵抗計を使用します。

問題2

使用電圧300V以下で、対地電圧150V以下の低圧電路に適用される絶縁抵抗値の基準は、次のうちどれでしょうか。

A. 0.01MΩ以上

B. 0.05MΩ以上

C. 0.1MΩ以上

D. 1MΩ以上


正解:C. 0.1MΩ以上

解説:使用電圧300V以下で、対地電圧150V以下の場合は、0.1MΩ以上が基準です。

問題3

絶縁抵抗計で測定した後の対応として、適切なものはどれでしょうか。

A. 直ちに測定対象に触れる

B. 電源を入れたまま測定リードを外す

C. 計器の取扱説明書に従って残留電荷を放電する

D. 測定値を確認せず作業を終了する


正解:C. 計器の取扱説明書に従って残留電荷を放電する

解説:測定後に残留電荷がある場合、感電のおそれがあります。適切な放電処理と安全確認が必要です。

9. まとめ

絶縁抵抗測定は、第二種電気工事士の学科試験で押さえておきたい重要な分野です。

学習するときは、次の3点を中心に整理しましょう。

  • 絶縁抵抗測定には絶縁抵抗計を使用する。

  • 電線相互間と電路・大地間の測定の違いを理解する。

  • 絶縁抵抗値の判定基準である0.1MΩ、0.2MΩ、0.4MΩを覚える。

さらに、測定前の停電・無電圧確認、測定対象に適した測定電圧の選択、測定後の放電処理といった安全上の注意点も理解しておきましょう。

絶縁抵抗測定の仕組みと判定基準をしっかり身につけ、第二種電気工事士の資格取得に向けた学習に役立ててください。



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参考・公式情報

第二種電気工事士試験の最新情報は、一般財団法人 電気技術者試験センターの公式サイトで確認できます。

一般財団法人 電気技術者試験センター


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