
【第二種電気工事士】需要率・負荷率とは?違い・計算式・覚え方をわかりやすく解説
第二種電気工事士の学科試験では、電気設備の容量や電力の使われ方に関する知識が重要です。その中でも「需要率」と「負荷率」は、電気設備の利用状況を理解するための基本用語です。 「需要率と負荷率の違いがわからない」「計算式をどう覚えればよいの?」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。 この記事では、第二種電気工事士の資格取得を目指す方に向けて、需要率・負荷率の意味、計算式、具体例、試験対策のポイントを初心者にもわかりやすく解説します。
1. 需要率とは?
需要率とは、電気設備の合計容量に対して、実際に使用される最大需要電力がどの程度の割合になるかを示す値です。
一般的な建物や工場には、照明、エアコン、コンセント、機械設備など、さまざまな電気機器が設置されています。
しかし、すべての機器が常に最大の電力で同時に動いているわけではありません。
そのため、設備容量の合計と、実際に使用される最大需要電力には差が生じます。この関係を表すのが需要率です。
需要率の計算式
需要率(%)=最大需要電力 ÷ 設備容量の合計 × 100
それぞれの用語の意味は次のとおりです。
最大需要電力:ある期間において、最も大きくなった需要電力
設備容量の合計:設置されている電気設備の容量を合計した値
需要率の計算例
ある建物に、合計100kWの電気設備が設置されているとします。
実際に使用された最大需要電力が70kWだった場合、需要率は何%になるでしょうか。
計算式に当てはめます。
需要率 = 70kW ÷ 100kW × 100
答え:70%
この場合、設備容量の合計100kWに対し、最大需要電力は70kWです。
需要率は、電気設備の容量を考える際に、実際の電力使用状況を把握するための指標となります。
2. 負荷率とは?
負荷率とは、ある期間における平均需要電力が、その期間の最大需要電力に対してどの程度の割合になるかを示す値です。
需要率が「設備容量に対して、どれくらい電力を使用するか」を表すのに対し、
負荷率は「最大需要電力に対して、平均的にどれくらい電力を使用しているか」を表します。
例えば、工場で機械を長時間安定して稼働させている場合、平均需要電力が最大需要電力に近くなり、負荷率は高くなります。
一方、短時間だけ大きな電力を使用する設備では、平均需要電力が最大需要電力より小さくなるため、負荷率は低くなる傾向があります。
負荷率の計算式
負荷率(%)=平均需要電力 ÷ 最大需要電力 × 100
それぞれの用語は次のとおりです。
平均需要電力:対象期間の需要電力を平均した値
最大需要電力:対象期間で最も大きくなった需要電力
負荷率の計算例
ある工場の最大需要電力が80kW、平均需要電力が40kWだったとします。
負荷率 = 40kW ÷ 80kW × 100
答え:50%
この工場の負荷率は50%です。
負荷率が高いほど、平均需要電力が最大需要電力に近く、比較的安定した電力の使い方をしていると考えられます。
なお、負荷率は対象期間によって変わります。1日、1か月、1年など、どの期間を対象としているかを確認することが大切です。
3. 需要率と負荷率の違い
需要率と負荷率は名前が似ていますが、比較する対象が異なります。
比較項目 | 需要率 | 負荷率 |
|---|---|---|
何を表すか | 設備容量に対する最大需要電力の割合 | 最大需要電力に対する平均需要電力の割合 |
計算式 | 最大需要電力 ÷ 設備容量 × 100 | 平均需要電力 ÷ 最大需要電力 × 100 |
注目するもの | 設備容量と最大需要電力 | 平均需要電力と最大需要電力 |
主な用途 | 電気設備の需要状況の把握 | 電力の使用状況の把握 |
覚え方のポイント
需要率:設備に対して、どれだけ電力が必要になったか
負荷率:最大の使用電力に対して、平均的にどれだけ使用したか
この違いを理解すると、計算式を混同しにくくなります。
4. 需要率・負荷率の計算問題を解くコツ
第二種電気工事士の試験対策では、公式を暗記するだけでなく、問題文から必要な数値を正しく読み取ることが大切です。
需要率の問題
設備容量の合計が120kW、最大需要電力が90kWの場合、需要率を求めます。
需要率 = 90 ÷ 120 × 100
答え:75%
負荷率の問題
最大需要電力が60kW、平均需要電力が30kWの場合、負荷率を求めます。
負荷率 = 30 ÷ 60 × 100
答え:50%
計算で注意すること
問題文から設備容量・最大需要電力・平均需要電力を見つける。
需要率なのか負荷率なのかを確認する。
正しい数値を分子と分母に入れる。
最後に100を掛けて百分率にする。
特に間違えやすいのは、分子と分母を逆にすることです。公式を丸暗記するだけでなく、「何に対する割合なのか」を考えるようにしましょう。
5. 関連用語「不等率」との違い
需要率・負荷率と一緒に覚えておきたい用語に「不等率」があります。
不等率とは、個々の需要家の最大需要電力を合計した値と、それらを合わせたときの最大需要電力との関係を表す値です。
不等率=個々の最大需要電力の合計 ÷ 合成最大需要電力
例えば、2つの設備の最大需要電力がそれぞれ30kW、20kWで、両方を合わせた最大需要電力が40kWだった場合は、次のようになります。
不等率 =(30+20)÷ 40
答え:1.25
複数の設備では、最大電力を使用する時間帯が必ずしも一致しません。そのため、個々の最大需要電力を合計した値よりも、
全体を合わせた最大需要電力が小さくなる場合があります。
不等率は通常1以上となる点も覚えておきましょう。
3つの用語を整理
需要率:設備容量と最大需要電力の関係
負荷率:平均需要電力と最大需要電力の関係
不等率:個々の最大需要電力の合計と、合成最大需要電力の関係
まずは、この3つの違いを説明できるようになることが大切です。
6. 第二種電気工事士の試験対策・練習問題
ここまでの内容を理解できたか、次の問題で確認してみましょう。
問題1:需要率
設備容量の合計が200kW、最大需要電力が150kWのとき、需要率はいくらでしょうか。
(1)25%
(2)50%
(3)75%
(4)100%
正解:(3)75%
計算式:
150 ÷ 200 × 100 = 75%
問題2:負荷率
ある設備の最大需要電力が100kW、平均需要電力が60kWのとき、負荷率はいくらでしょうか。
(1)40%
(2)50%
(3)60%
(4)100%
正解:(3)60%
計算式:
60 ÷ 100 × 100 = 60%
問題3:用語の理解
最大需要電力に対する平均需要電力の割合を表す用語はどれでしょうか。
(1)需要率
(2)負荷率
(3)不等率
(4)力率
正解:(2)負荷率
負荷率は、平均需要電力を最大需要電力で割って求めます。
※上記は学習用に作成したオリジナル問題です。
7. まとめ|需要率と負荷率の違いを理解して合格を目指そう
今回は、第二種電気工事士の資格取得を目指す方に向けて、需要率と負荷率について解説しました。
最後に、重要なポイントを振り返りましょう。
需要率=最大需要電力 ÷ 設備容量の合計 × 100
負荷率=平均需要電力 ÷ 最大需要電力 × 100
不等率=個々の最大需要電力の合計 ÷ 合成最大需要電力
需要率は設備容量に対する割合、負荷率は最大需要電力に対する割合
計算問題では、分子と分母を間違えないことが重要
需要率と負荷率は、電気設備の利用状況を理解するための基本用語です。公式だけを暗記するのではなく、
それぞれの意味を理解し、繰り返し計算問題を解いて身につけましょう。
第二種電気工事士の学科試験合格に向けて、電気の基礎知識を一つずつ確実に積み重ねていきましょう。
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参考・公式情報
第二種電気工事士試験の最新情報は、一般財団法人 電気技術者試験センターの公式サイトで確認できます。
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