
2026年度 変圧器のトップランナー基準の変更スタート
25/09/03 12:47
2026年4月スタートに向けて、各変圧器製造メーカーの受注が2025年9月でストップの予定です。 20年以上使用のキュービクルの更新を至急検討ください。 2026年4月以降であれば、既設設置場所に収まらない可能性ある為に一度ご確認ください。
はじめに
- 2026年4月施行:変圧器のトップランナー基準が第三次判断基準へ移行
日本政府は、省エネルギー法に基づくトップランナー制度の一環として、変圧器の省エネ基準を見直し、2026年4月1日より「第三次判断基準」を適用します。
これにより、現行の「トップランナー変圧器2014」は出荷が終了し、
より高効率な新基準製品への移行が求められます。
:背景と目的
- 変圧器は、電力供給の要として24時間稼働し続ける機器であり、
そのエネルギー損失は送電端電力量の2〜3%に相当すると推計されています。
政府は、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、
変圧器のさらなる高効率化を図ることで、エネルギー消費の削減とCO₂排出量の低減を
目指しています。
:新基準の概要
- 第三次判断基準では、2019年度比で約11.4%の効率改善が見込まれています。
対象となるのは、一次電圧が600V超〜7000V以下の油入変圧器およびモールド変圧器で、定格容量や相数などに応じた区分が新設され、カタログ等への明示が義務付けられます。
:スケジュールと留意点
- 2025年9月末:現行基準品の受注締切予定
2026年3月末:現行基準品の出荷終了
2026年4月1日:新基準の適用開始
2026年10月頃:新基準製品の出荷開始予定
新基準製品は、省エネ性能の向上に伴い、鉄心や巻線などの材料使用量が増加し、
寸法・質量の増加や価格の上昇が見込まれます。
また、既存のキュービクルへの収容が困難となる場合があり、
筐体の拡大や設置基礎の見直しが必要となる可能性があります。
:影響と対応
- 変圧器メーカーは、新基準に適合した製品の開発・製造への迅速な対応が求められます。
また、変電設備の所有企業も、既存設備の更新計画を見直し、早期の対応が推奨されます。
特に、製造から20年以上経過した旧式変圧器の置き換えは、省エネ効果が大きく、
電力コスト削減にも寄与します。
:今後の展望
- 第三次判断基準の施行は、変圧器の高効率化を通じて、企業の省エネ推進と
CO₂排出削減を加速させる重要な一歩です。
関係者は、新基準への適応に向けた準備を早急に進めることが求められます。
詳細な情報や最新の動向については、
経済産業省や一般社団法人日本電機工業会の公式発表をご参照ください。

前田 恭宏
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