
天気予報は何で計測・判断しているのか?仕組みをわかりやすく解説
天気予報は、私たちの生活や仕事に欠かせない情報です。通勤・通学はもちろん、建設業、農業、物流、防災など多くの分野で重要な判断材料となっています。 しかし「天気予報は何を基準に計測し、どうやって判断しているのか?」と聞かれると、詳しく説明できる人は多くありません。 この記事では、天気予報の計測方法・判断基準・使われる観測機器・予測技術について、初心者にもわかりやすく解説します。
天気予報とは何か?基本的な考え方
天気予報は、現在の大気の状態を正確に観測し、その変化を物理法則に基づいて予測する技術です。勘や経験だけでなく、膨大な観測データとスーパーコンピュータでの計算をもとに作られています。
天気予報の精度を支える3つの要素
観測データの量と質
数値予報モデルの性能
予報官による最終判断
主な気象要素の計測方法
気温の計測
気温は地上約1.5mの高さで測定され、直射日光や地面自身の熱の影響を避けるため通風筒(百葉箱)内の温度計が使われます。気温データは、最高・最低気温の予測や熱中症リスク判断に必須です。
気圧の計測
気圧は天気予報で特に重要な指標です。低気圧は雨や雪、高気圧は晴れをもたらす傾向があります。現在は高精度の電子式気圧計が用いられ、微細な変化を把握できます。
湿度の計測
湿度は空気中の水蒸気量を示し、相対湿度や露点温度などのデータは、降水や霧の発生予測に利用されます。湿度が高いと雲や雨が発生しやすく、低いと乾燥注意報などが発令されます。
風向・風速の計測
風車型や超音波式の風速計で測定します。特に台風や強風の予測には重要で、雨雲の移動や発達も分析できます。
降水量の計測
雨量計で一定時間ごとの降水量を測定します。このデータは、大雨警報や土砂災害警戒情報の判断基準となります。
天気予報に使われる主な観測機器
気象レーダー
電波で雨雲の位置や強さを観測し、リアルタイムで降水状況や動きを把握します。1〜3時間先の短時間予報で重要な役割を果たします。
気象衛星
宇宙から地球全体を観測し、雲の動きや台風の発生・進路、海水温などの広範囲の情報を提供します。日本の「ひまわり」シリーズが代表的です。
地上気象観測所・アメダス
全国に配置された観測所やAMeDASシステムは、気温・降水量・風向風速・日照時間を24時間自動観測し、高密度な地上観測網が日本の天気予報精度を支えています。
ラジオゾンデ(高層観測)
観測装置を気球に乗せ、上空の気温・湿度・風を測定します。これにより大気構造の変化も予測可能です。
天気予報の判断方法
数値予報モデルの利用
集めた観測データをスーパーコンピュータで解析し、大気の動きを物理方程式で再現します。この計算結果をもとに、数時間後から数日後までの天気を予測します。
予報官による最終チェック
数値予報モデルにも苦手な現象や地域特性があります。そこで、経験豊富な予報官が
過去の事例
地域の特徴
最新の観測状況
を参考にし、最終的な天気予報が発表されます。
天気予報の精度と限界
1日先の予報は高精度ですが、期間が長くなるほど誤差も大きくなります。特に、
急発達する雷雨
局地的な豪雨
竜巻など突発現象
は完全な予測が難しいとされています。
まとめ|天気予報は「観測×計算×人」で成り立つ
気温・気圧・湿度・風・降水などの精密な計測
レーダー・衛星・地上観測網による多様なデータ
スーパーコンピュータによる数値予報
気象予報官の専門判断
天気予報の裏側の仕組みを知ることで、より正確で有効な活用ができるようになります。
小原 一馬
経営企画室
