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キュービクルの受電方式徹底比較 『LBS受電とVCB受電の違い:300kVA以下の選定基準と法規制』

キュービクルの受電方式徹底比較 『LBS受電とVCB受電の違い:300kVA以下の選定基準と法規制』

26/02/06 13:41

キュービクルのLBS受電とVCB受電の違い キュービクルの主遮断装置には、安価でコンパクトなLBS(負荷開閉器)と、高性能で復旧性に優れたVCB(真空遮断器)があります。容量300kVA以下の設備でLBS受電が多い理由は、経済性に加え、法規(高圧受電設備規程)で主遮断装置としての使用が認められているためです。 300kVA超では、波及事故防止のため精密な保護協調が可能なVCB設置が義務付けられます。LBSはヒューズ交換による復旧の手間がありますが、小規模施設ではコスト面から主流です。 小川電機株式会社 担当:前田(1級電気施工管理技士) フリーダイヤル:0120-855-086 受付時間:平日 9:00〜17:00

情報コラム:キュービクルの受電方式徹底比較

『LBS受電とVCB受電の違い:300kVA以下の選定基準と法規制』

はじめに

高圧受電設備(キュービクル)の導入や更新を検討する際、避けて通れないのが「主遮断装置」の選定です。特に「LBS(負荷開閉器)」と「VCB(真空遮断器)」のどちらを採用するかは、初期コスト、メンテナンス性、そして何より設備の安全性に直結します。

一般的に「容量300kVA以下ならLBS」と言われますが、なぜそのような慣習があるのか、法的な根拠や技術的なデメリットはどこにあるのかを正しく理解している方は意外と多くありません。本稿では、1級電気施工管理技士の視点から、これら2つの受電方式の違いを深掘りし、事業主様や施設管理者様が納得感を持って設備選定ができるよう詳しく解説いたします。

1. 受電方式の基本:LBSとVCBとは何か?

まず、それぞれの機器の特性を整理しましょう。

LBS(Load Break Switch:高圧交流負荷開閉器)

LBSは、通常時の電流を「開閉」するための装置です。これに「パワーヒューズ(PF)」を組み合わせることで、万が一の短絡(ショート)事故が発生した際にヒューズが溶断し、回路を遮断します。この形式を**「PF・S形」**と呼びます。LBS自体には大きな事故電流を止める能力はないため、ヒューズとの連携が必須となります。

VCB(Vacuum Circuit Breaker:真空遮断器)

VCBは、通常時の開閉だけでなく、事故時の異常電流も自力で遮断できる高性能な装置です。真空中で電流を切り離すため、火花(アーク)が消えやすく、非常に高い信頼性を誇ります。これを用いた形式を**「CB形」**と呼びます。

2. なぜ「300kVA以下」はLBS受電が多いのか?

日本の高圧受電設備において、容量300kVA以下の現場ではそのほとんどがLBS受電を採用しています。これには明確な理由が3つあります。

① 経済性の圧倒的な差

LBS(PF・S形)は、VCBに比べて構造がシンプルです。VCBを採用する場合、異常を検知するための「過電流継電器(OCR)」や、操作のための「制御電源」が必要になり、盤全体の構成が複雑かつ高価になります。300kVA以下の規模では、設備投資を抑えるためにLBSが選ばれるのが通例です。

② 省スペース化のメリット

キュービクルの設置場所は限られていることが多いものです。LBSはコンパクトであるため、キュービクル自体の外形寸法を小さく抑えることができます。これは土地の有効活用や、屋上設置時の重量制限において大きなアドバンテージとなります。

③ 法的・技術的な境界線

「高圧受電設備規程」において、受電設備容量が300kVA以下であれば、主遮断装置にPF・S形(LBS)を使用できると定められています。逆に言えば、300kVAを超える設備では、原則としてCB形(VCB)を用いなければならないというルールが存在します。

3. 「保護協調」と法規制の裏側

なぜ300kVAが境目なのでしょうか。その鍵は、電力会社との約束事である**「保護協調」**にあります。

もし受電設備内で事故が起きた際、その施設内だけで停電を食い止められれば問題ありません。しかし、遮断が遅れると電力会社の変電所側が動作してしまい、近隣一帯を停電させる「波及事故」を引き起こします。

  • LBSの場合: ヒューズが物理的に溶けて切れるため、遮断特性の微調整が困難です。容量が大きくなると、電力会社側のリレーとの整合性が取りにくくなります。

  • VCBの場合: 継電器(リレー)の設定により、遮断するタイミングを0.1秒単位で細かく調整できます。大容量の設備でも、波及事故を確実に防ぐ設定が可能なのです。

このため、300kVAを境にして、より精密なコントロールが可能なVCBの使用が義務化・推奨されているのです。

4. VCBと比較したLBSの弱点と運用上の注意点

LBS受電にはコスト面でのメリットがある反面、運用面でのデメリットも理解しておく必要があります。

復旧に時間がかかる

ヒューズが切れて遮断された場合、原因を調査した後に**「物理的なヒューズの交換」**が必要です。予備のヒューズを常備していない場合、メーカーから取り寄せになる間、施設全体が停電し続けることになります。VCBであれば、レバー操作(またはスイッチ操作)だけで即座に復旧が可能です。

欠相(けっそう)のリスク

3本ある線のうち1本のヒューズだけが切れた場合、残りの2本で電気が流れ続ける「欠相」状態になります。これにより、三相モーターなどの機器が過熱し、焼損するトラブルが起こり得ます。※現在のLBSは、1本切れると強制的に3本とも開放する「ストライカ付」が主流ですが、古い設備では注意が必要です。

頻繁な開閉には向かない

LBSはあくまで「開閉器」であり、頻繁に電気を入り切りする設計にはなっていません。一方、VCBは遮断器として耐久性が高く、頻繁な操作にも耐えうる構造をしています。

5. 300kVA以下でもVCBを選ぶべきケースとは?

近年では、300kVA以下であっても敢えてVCBを選択する現場が増えています。

  • データセンターや医療施設: 一刻も早い復旧が求められる施設では、ヒューズ交換の手間がないVCBが好まれます。

  • 高額な生産ラインを持つ工場: 欠相によるモーター焼損リスクを極限まで減らしたい場合、保護機能が充実したVCB+継電器の構成が安心です。

  • 太陽光発電設備: 送電系統との連系において、精密な保護動作が求められるため、小規模でもVCBが採用されるケースが多いです。

6. まとめ

LBS受電とVCB受電、どちらが正解ということはありません。「300kVA」という法的な基準をベースにしつつ、その施設の重要度、予算、そして「万が一停電した際の許容時間」を天秤にかけて選定することが、プロの施工管理としての正解です。

特に古いキュービクルをご使用の場合、パワーヒューズの劣化やLBSの動作不良は波及事故に直結します。更新時期の判断や、自社の設備が現在の法令・基準に適合しているか不安な場合は、専門家による診断をお勧めいたします。

弊社では、現場調査から最適な機器選定、施工まで一貫してサポートしております。


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