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【建設コラム】今さら聞けない「VE(バリューエンジニアリング)」の本質とは?

【建設コラム】今さら聞けない「VE(バリューエンジニアリング)」の本質とは?

26/01/29 10:12

建設現場で求められるVE(バリューエンジニアリング)は、単なるコストダウン(安物への変更)ではありません。基本公式は「価値=機能÷コスト」。機能を維持しつつコストを抑え、顧客にとっての価値を最大化する手法です。 設備工事では、照明や配管の同等品変更だけでなく、工法見直しによる労務費削減や、将来の維持費(LCC)を見据えた提案がカギとなります。単に削るのではなく、プロとして品質とコストのバランスを最適化した「賢い選択」を提示し、プロジェクトの価値を高めましょう。

【建設コラム】今さら聞けない「VE(バリューエンジニアリング)」の本質とは?

電気・給排水設備の現場で役立つ実践知識

1. VE(Value Engineering)の定義と計算式

VEとは、製品やサービスの「価値」を、機能とコストの関係で捉え、その価値を最大化するための体系的な手法です。1947年に米国GE社で開発され、その後建設業界にも広く普及しました。

VEを理解する上で、以下の公式は絶対に覚えておく必要があります。

$$Value(価値) = \frac{Function(機能)}{Cost(コスト)}$$

  • V (Value): 価値

  • F (Function): 機能(性能、品質、安全性、デザイン、工期など)

  • C (Cost): コスト(材料費、労務費、維持管理費など)

つまり、「コストを下げつつ、機能(品質)は維持・向上させる」、あるいは**「コストは変えずに、機能を大幅に向上させる」**ことが本来のVEです。

「CD(コストダウン)」との違い

単に安い材料に変更して品質を下げる(機能が下がる)ことは、単なる「CD(コストダウン)」あるいは「仕様ダウン」と呼ばれ、本来のVEとは区別されます。顧客が求めているのは、「安かろう悪かろう」ではなく、「賢い選択」です。

2. VEの4つの基本パターン

数式に基づくと、価値を高めるには以下の4つのパターンがあります。

  1. 【コスト低減型】機能(→)維持 / コスト(↓)低減

    • 建設現場で最も求められるパターンです。同等の能力を持つ別メーカー品への変更や、工法変更による労務費削減がこれに当たります。

  2. 【機能向上型】機能(↑)向上 / コスト(→)維持

    • 予算はそのままで、より耐久性の高い部材や、省エネ性能の高い機器を導入する場合です。顧客満足度が非常に高くなります。

  3. 【革新お値打ち型】機能(↑)向上 / コスト(↓)低減

    • 理想的なVEです。技術革新(新工法や新素材)により、性能が上がりつつ価格も下がるケースです。

  4. 【投資型】機能(↑↑)大幅向上 / コスト(↑)微増

    • 初期費用は少し上がっても、ランニングコスト(電気代・水道代)が大幅に下がり、数年で回収できる場合などが該当します。

3. 電気設備におけるVEの具体例

電気工事では、器具そのものの変更だけでなく、「施工手間(労務費)」を削減する提案が強力なVEになります。

① 照明器具の選定見直し(同等品への変更)

有名メーカーの指定品番から、仕様(光束、色温度、演色性、寿命)が同等である他メーカー、あるいは同メーカーの普及価格帯シリーズへ変更します。バックヤードや倉庫などは、デザイン性を落として機能を維持する提案が有効です。

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② 配線ルート・工法の変更(ケーブルラック vs 配管)

隠蔽部やシャフト内において、電線管(配管)工事からケーブルラックやコロガシ配線へ変更することで、材料費だけでなく「配管曲げ加工」などの労務費を大幅に削減できます。また、幹線ケーブルをCVTから、許容電流の大きい別種ケーブルへ変更し、サイズダウンを図る手法もあります。

③ 需要率の見直しによるサイズダウン

設計図の容量計算が、実際の運用に対して過大である場合があります。実負荷(需要率)を適正に再計算し、トランス(変圧器)の容量や幹線のサイズを適正化(ダウンサイズ)します。これは基本料金の削減にも繋がり、施主メリットが大きい提案です。

4. 給排水・空調設備におけるVEの具体例

設備工事は「見えない部分」が多いため、材料のスペック変更が主な検討対象になります。

① 配管種類の変更(VA → VB、または樹脂管)

給水管などで、ライニング鋼管(VA/VB)から、架橋ポリエチレン管やポリブテン管などの樹脂管へ変更します。材料費の削減に加え、軽量化による運搬・施工スピードの向上が見込め、トータルコストが下がります。ただし、防火区画貫通処理や支持間隔の規定が変わるため注意が必要です。

② ポンプ・タンクの適正化

受水槽方式から直結増圧給水方式への変更(受水槽のメンテナンス費用カット)、あるいは設計段階で過剰に見込まれている安全率を見直し、ポンプの番手を下げる提案です。

③ 衛生器具・付属金物のグレード調整

客用トイレと従業員用トイレでグレードを分ける提案や、見えない部分の支持金物をステンレス製からドブ漬け(溶融亜鉛めっき)仕様へ変更するなどが挙げられます。

5. 成功するVE提案のポイント:LCCの視点

VE提案を通すための殺し文句は、**「LCC(ライフサイクルコスト)」**です。

建設時のコスト(イニシャルコスト)を下げるだけでは、施主の心に響かないことがあります。しかし、「この高効率機器に変えれば、初期費用は〇万円上がりますが、電気代削減により3年で元が取れ、その後はずっと利益になります」という**「投資型VE」**の視点を持つことが重要です。

また、昨今の建設業界では人手不足が深刻です。「材料費は変わらないが、プレハブ加工管を使うことで工期を3日短縮できる」という提案は、現場経費の削減に繋がり、立派なVE(価値向上)となります。

まとめ

VE(バリューエンジニアリング)とは、単なる「安売り」ではありません。

  • 機能(Function)とコスト(Cost)のバランスを見極める技術

  • 顧客にとっての「価値」を最大化する提案

電気・給排水設備のプロとして、「なぜこの変更が良いのか」を、機能面・コスト面・維持管理面から論理的に説明できて初めて、信頼されるVE提案となります。

「予算が合わないから何か削れ」と言われた時こそ、腕の見せ所です。「機能を落とさずにコストを最適化する案」あるいは「長期的に見て得をする案」提示し、プロジェクトの価値を高めていきましょう。

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前田 恭宏
前田です

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