
第二種換気とは?仕組み・特徴・用途をわかりやすく解説【病院・クリーンルーム向け】
第二種換気とは、給気を機械で行い、排気を自然に任せる換気方式です。 建築基準法では換気方式を「第一種換気」「第二種換気」「第三種換気」の3種類に分類しており、第二種換気はその中でも室内を正圧(プラス圧)に保つことが最大の特徴です。 外部から空気を強制的に送り込み、室内の空気圧を外部より高くすることで、汚染空気や粉塵、細菌の侵入を防ぐ役割を果たします。そのため、一般住宅よりも医療・産業分野で多く採用される特殊な換気方式といえます。
第二種換気の仕組み
基本構造
給気:換気扇や送風機による機械給気
排気:換気口や建物の隙間からの自然排気
室内圧:外部より高い正圧状態を維持
給気量が排気量を上回ることで室内は常に正圧となり、空気が外へ押し出される状態が保たれます。これにより、ドアや隙間があっても外気が侵入しにくく、室内の清浄度を保ちやすい環境となります。
主なメリット
外部汚染物質の侵入防止: 正圧環境により、ホコリ・花粉・排ガス・菌などの侵入を抑制。
清潔な空気環境の維持: 高性能フィルターを通じて清浄度の高い空気を供給可能。
衛生管理が容易: 感染対策や品質管理の面で優れ、室内環境のコントロールがしやすい。
デメリット・注意点
結露リスク: 外気温が低い場合、壁内や構造体に結露が発生しやすい点に注意。
設備コストが高め: 初期費用・メンテナンス費用が比較的高い。
住宅用途に不向き: 気密・断熱・湿度管理などが必要なため、一般住宅ではほとんど採用されません。
主な利用施設
病院(手術室・無菌室・ICU)
クリーンルーム(半導体・電子部品工場)
食品工場・医薬品工場
研究施設・検査室
精密機器製造ラインの一部
特に「外部から汚染空気を入れない」ことが最優先の場所で最適な方式です。
他方式との比較
換気方式 | 給気 | 排気 | 室内圧 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
第一種換気 | 機械 | 機械 | 制御可能 | 高断熱住宅・施設 |
第二種換気 | 機械 | 自然 | 正圧 | 医療・クリーンルーム |
第三種換気 | 自然 | 機械 | 負圧 | 一般住宅 |
第二種換気は用途が限定された専門的な方式であることがわかります。
最近注目される理由
感染症対策や品質管理、空気環境の重要性の高まりにより、医療・産業分野では第二種換気の必要性が再認識されています。特に「正圧管理」や「クリーン環境」との相性が良く、設備更新や新設案件で注目を集めています。
第二種換気は“清潔さを守る換気方式”です。
まとめ
機械給気による正圧管理
外部汚染の侵入を防ぐ
医療・産業分野に特化
一般住宅には適しませんが、清浄度が求められる空間では不可欠な方式です。用途・環境・目的に応じた方式選定が重要であり、第二種換気は今後も「空気を守る」現場で大切な役割を果たし続けます。
小原 一馬
経営企画室
