
半導体とは?仕組み・種類・用途をわかりやすく解説【初心者向け】
**半導体(はんどうたい)**とは、電気を通す「導体」と、電気を通さない「絶縁体」の中間の性質をもつ物質のことです。 最大の特徴は、条件によって電気の流れを制御できる点にあります。 この性質を利用し、電流のオン・オフや増幅、信号処理を行うことで、 現代のあらゆる電子機器の「頭脳」として機能しています。 スマートフォン、パソコン、自動車、家電、産業機器、医療機器、通信インフラなど、 半導体が使われていない製品はほぼ存在しないと言っても過言ではありません。
半導体の代表的な材料
シリコン(Si)が主流
現在、半導体の材料として最も多く使われているのが**シリコン(ケイ素)**です。
シリコンが選ばれる理由には以下があります。
地球上に豊富に存在する(砂や石の主成分)
高温に強く、安定性が高い
微細加工に適している
大量生産が可能でコストが比較的低い
このほかにも、
ゲルマニウム(Ge)
ガリウムヒ素(GaAs)
炭化ケイ素(SiC)
窒化ガリウム(GaN)
など、用途に応じた材料が使われています。
半導体の基本的な仕組み
電気を「制御」できる理由
半導体は、**不純物(ドーピング)**を加えることで性質が変化します。
n型半導体:電子が多く、電気を流しやすい
p型半導体:正孔(ホール)が多く、電気の流れを調整できる
これらを組み合わせることで、
電流を一方向に流したり、スイッチのようにオン・オフしたりできます。
この制御こそが、半導体の本質です。
半導体の主な種類
① トランジスタ
トランジスタは、電気信号を増幅・切り替える部品です。
1つのIC(集積回路)には、数十億個ものトランジスタが集積されています。
信号の増幅
電流のスイッチング
デジタル処理の基本要素
現代の電子機器の基盤となる存在です。
② ダイオード
ダイオードは、電流を一方向にだけ流す部品です。
主な用途:
整流(交流 → 直流)
逆流防止
電圧制御
電源回路や保護回路に欠かせません。
③ IC(集積回路)
ICは、複数の半導体素子を1枚のチップに集約したものです。
代表例:
CPU(中央演算処理装置)
メモリ(RAM・ROM)
マイコン
アナログIC
高性能化・小型化・低消費電力化を実現しています。
半導体の主な用途分野
家電・デジタル機器
スマートフォン
テレビ
冷蔵庫
エアコン
パソコン
制御・表示・通信・演算のすべてに半導体が使われています。
自動車・モビリティ
近年、特に需要が増えている分野です。
エンジン制御
自動運転支援(ADAS)
EV・HVの電力制御
車載センサー
1台の車に数千個以上の半導体が搭載されています。
産業・インフラ分野
工場の自動化(FA)
ロボット制御
電力設備
通信基地局
高信頼性・高耐久性が求められる分野でも活躍しています。
半導体が重要視される理由
デジタル社会の中核技術
半導体は、
AI(人工知能)
5G/6G通信
IoT
クラウド
自動運転
再生可能エネルギー
といった最先端技術を支える基盤技術です。
国家戦略レベルの重要性
近年、半導体不足や地政学リスクにより、
各国が半導体産業を戦略的に重視しています。
国内生産の強化
サプライチェーンの再構築
技術覇権争い
半導体は「産業の米」とも呼ばれ、経済・安全保障に直結する存在です。
まとめ|半導体とは現代社会を支える“見えない主役”
半導体とは、
電気の流れを自在に制御できる物質
あらゆる電子機器の中核部品
デジタル社会・産業・国家戦略を支える基盤技術
です。
目に見えない存在でありながら、
私たちの生活、ビジネス、未来を根本から支えている重要な技術だと言えるでしょう。

小原 一馬
経営企画室
