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防爆照明の基礎知識と導入ガイド

防爆照明の基礎知識と導入ガイド

26/01/30 10:38

防爆照明とは、可燃性ガスや粉塵が存在する危険場所で、電気火花による爆発事故を防ぐための法的義務設備です。安衛法に基づき、国内検定合格品の使用が必須となります。 現在、水銀灯廃止に伴うLED化が急務ですが、電球のみの交換は法令違反となるため、器具ごとの更新が必要です。適切な選定は人命と企業資産を守ります。 導入や更新に関するご不明点は、小川電機株式会社の前田(1級電気施工管理技士)までお気軽にご相談ください。 フリーダイヤル:0120-855-086

工場の安全を守る「最後の砦」。防爆照明の基礎知識と導入ガイド

工場や化学プラント、ガソリンスタンドなど、特定の環境下において照明器具は単なる「明かり」ではありません。それは、尊い人命と企業の資産を守るための重要な安全装置となります。

今回のコラムでは、危険場所における必須設備**『防爆照明(ぼうばくしょうめい)』**について解説します。

「言葉は聞いたことがあるけれど、具体的にどのような基準で選べばいいのか分からない」「法的な義務はあるのか?」といった疑問から、現場でよくあるお悩みまで、詳しく紐解いていきましょう。

1. そもそも「防爆照明」とは何か?

通常の照明器具(蛍光灯や一般的なLEDなど)は、点灯中やスイッチのオン・オフ時に微細な火花(アーク)が発生したり、器具自体が高温になったりすることがあります。一般家庭や通常のオフィスではこれが問題になることはありません。

しかし、空気中に**「可燃性ガス」「引火性の液体(蒸気)」、あるいは「粉塵」**が充満している場所で、この小さな火花が発生したらどうなるでしょうか?

それが点火源(種火)となり、大規模な爆発事故や火災を引き起こす恐れがあります。

防爆照明とは、こうした爆発や火災を防ぐための特殊な構造を持った照明器具のことです。

具体的には、以下のような機能を持たせています。

  • 容器による密閉: 内部で万が一爆発が起きても、外部のガスに引火させない頑丈な構造(耐圧防爆構造など)。

  • 温度上昇の抑制: 器具の表面温度が、ガスの発火点を超えないように制御する。

  • 火花の抑制: 電気火花が発生しにくい回路設計にする(本質安全防爆構造など)。

つまり、防爆照明は**「点火源にならないための照明」**と言い換えることができます。

2. 知らないでは済まされない「法的義務」と「設置基準」

防爆照明の設置は、企業の自主的な判断だけに委ねられているわけではありません。日本国内においては、**労働安全衛生法(安衛法)**および関連規則によって厳格に義務付けられています。

法律上の定義

労働安全衛生規則において、可燃性ガスや引火性液体の蒸気が滞留する恐れのある場所は**「危険場所」と定義されています。この危険場所において、一般の照明器具を使用することは法律違反**となります。

万が一、未対応の照明器具を使用して事故が起きた場合、企業は法的責任を問われるだけでなく、社会的信用を失うことにもなりかねません。

日本独自の検定(TIIS)

非常に重要なポイントですが、日本国内で使用する防爆電気機器は、厚生労働大臣の登録を受けた検定機関(公益社団法人 産業安全技術協会:TIISなど)の型式検定に合格したものでなければなりません。

「海外の防爆規格(ATEXやIECEx)を通っているから大丈夫」という理屈は、日本の法律上では通用しません。必ず国内検定品を選定する必要があります。

危険場所の3つの分類

防爆照明を選定する際には、その場所がどの程度危険かという「ゾーン分け(危険場所の種別)」を理解する必要があります。

危険場所の種別

概要

対応する防爆構造(例)

特別危険箇所 (Zone 0)

爆発性雰囲気が通常の状態において、連続して、または長時間生成する場所(タンク内部など)。

本質安全防爆構造 (ia)

第一類危険箇所 (Zone 1)

通常の状態において、爆発性雰囲気を生成する恐れがある場所(タンクの開口部付近など)。

耐圧防爆構造 (d)、安全増防爆構造 (e) など

第二類危険箇所 (Zone 2)

異常な状態においてのみ、爆発性雰囲気を生成する恐れがある場所。または通常時でも短時間しか生成しない場所。

第一類の構造に加え、簡易な構造も可

※現在、主流となっているLED防爆照明の多くは「第一類危険箇所(Zone 1)」まで対応できるものが多く、広範囲をカバーできます。

3. 現場担当者が抱える「防爆照明」のお悩み相談室

私たちは日々、多くの現場担当者様からご相談をいただきます。ここでは特によくあるお悩みと、その解決のヒントをご紹介します。

お悩み①:「水銀灯が生産終了になり、LED化したいが費用が心配」

【回答】

ご存じの通り、「水銀に関する水俣条約」により、高圧水銀ランプの製造・輸出入は規制されました。多くの工場でLED化が急務となっています。

防爆LED照明は、一般のLEDに比べて確かに高価です。しかし、以下のメリットを考慮すると、長期的にはコストダウンに繋がります。

  • 電気代の大幅削減: 水銀灯に比べ約70〜80%の省エネ効果が期待できます。

  • 交換コストの削減: 防爆エリアでのランプ交換は、安全確保のための立ち入り制限や足場の設置など、多大な手間と費用(人件費)がかかります。長寿命なLED(約60,000時間など)にすることで、このメンテナンスコストを激減させることができます。

お悩み②:「うちの工場は本当に防爆照明が必要なの?」

【回答】

これは非常に多いご質問です。「昔から普通の蛍光灯を使っているけど事故は起きていない」というケースもありますが、それは単に「運が良かっただけ」かもしれません。

  • 塗装ブース

  • アルコールや溶剤を使用する洗浄工程

  • 粉塵(小麦粉、アルミニウム粉など)が舞う食品・金属加工工場

  • 水素ガスが発生する充電室

これらはすべて防爆エリアに該当する可能性が高い場所です。所轄の消防署や労働基準監督署の指導が入る前に、自主的な見直しをお勧めします。

お悩み③:「既設の防爆器具を使って、ランプだけLEDに交換したい」

【回答】

これは絶対にやってはいけません。

防爆照明は、「器具本体」と「光源(ランプ)」がセットで検定に合格しています。

防爆構造の器具であっても、内部の電球だけを市販のLED電球に交換すると、改造行為とみなされ、防爆検定が無効になります(=法律違反となります)。必ず「防爆構造を持つLED照明器具」として認定された製品へ、器具ごとの交換を行ってください。

4. 適切な選定が、企業の未来を守ります

防爆照明の選定は、単にカタログを見て選べば良いというものではありません。

「対象となるガスや粉塵の種類(発火度や爆発等級)」「危険場所のゾーン区分」「設置方法(直付、パイプ吊り、ブラケットなど)」など、専門的な知識に基づいた詳細な確認が必要です。

もし、不適切な器具を選定してしまえば、高額な投資が無駄になるだけでなく、人命に関わるリスクを放置することになります。

だからこそ、電気と防爆のプロフェッショナルにご相談いただくことが、最も安全で確実な近道です。


安全な工場環境の構築、私たちにお任せください

「今の工場の状況で、どの照明を選べばいいか分からない」

「消防署から指摘を受けたので、早急に対応したい」

「LED化によるコスト試算をしてほしい」

このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご連絡ください。

現場の状況をヒアリングし、最適な防爆照明プランをご提案いたします。

小川電機株式会社

担当:前田(1級電気施工管理技士)

まずはお気軽にご連絡ください。専門資格を持つ担当者が直接お話を伺います。

フリーダイヤル:0120-855-086

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小原 一馬
経営企画室

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