
アース工事の施工手順と注意点|正しい接地で感電・故障を防ぐ
アース工事(接地工事)は、感電事故・漏電火災・機器故障を防ぐための重要な安全工事です。 しかし、手順やポイントを誤ると「アースを取っているのに危険」という状態にもなりかねません。 本記事では、アース工事の正しい施工手順と、現場で特に注意すべきポイントを、初心者にも分かりやすく解説します。
アース工事とは?
アース工事は、電気設備や機器の金属部分を大地と電気的につなぐ作業です。漏電や異常電圧が発生した際、電気を人体でなく地面へ逃がすことで安全を確保します。
アース工事の基本施工手順
接地工事の種類を確認する
接地種別
主な用途
D種
一般住宅・家電・エアコン
C種
業務用機器・金属外箱
B種
高圧設備
A種
特別高圧設備
※一般住宅やエアコン工事では、ほとんどがD種接地工事です。
接地極(アース棒)を設置する
銅製または銅被覆鋼製のアース棒(通常1.0〜1.5m)を使用
湿った土壌を選択(乾燥地・砂利は避ける)
ハンマーや電動工具で垂直に地面へ打ち込む
アース線を接続する
IV線・緑色被覆を使用、太さ1.6mm以上(D種)
接続部には圧着端子を使用し、緩み防止処理を行う
接地抵抗を測定する
D種接地は100Ω以下が基準
接地抵抗計で必ず測定
基準値超過時はアース棒の増設や設置位置変更で対応
機器側アース端子へ接続
アース端子(⏚マーク)に接続
塗装面は剥がして金属接触を確保
ワッシャーで導通性向上・適正な締付トルクで固定
アース工事での重要な注意点
水道管・ガス管への接続は禁止
水道管アースは原則禁止です(樹脂管の普及・感電、腐食リスクのため)。必ず専用の接地極を使用しましょう。アース線の途中接続・延長は避ける
途中での接続や延長は抵抗増加・断線・導通不良の原因になります。乾燥地への設置は避ける
乾燥した場所では接地抵抗が高く効果が下がります。湿気のある場所を選定しましょう。
よくあるNG施工例
アース線が未接続のまま放置
端子の締付不足
サビたアース棒の再利用
接地抵抗測定を行わない
これらは事故や法令違反に繋がるため必ず避けてください。

まとめ|アース工事は「施工+確認」が重要
アース工事は設置して終わりではありません。
・正しい接地種別の選定
・確実な施工
・接地抵抗の測定と記録
これらを徹底して初めて安全な電気設備が完成します。
電源工事・エアコン工事・設備更新時は必ずアース工事の状態を確認し、「見えない安全対策」を確実に行いましょう。
小原 一馬
経営企画室
